暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第94話:戻る者と離れる者
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った。

「ここがジェネレータールームです」

 長い年月が経っているからか古ぼけているその部屋の中央には、その存在を主張するように巨大な球体が鎮座していた。
 あれこそがこの巨大な島――に見える巨大船――フロンティアのジェネレーターだと言うのだ。

「なんデスかあれは……」

 ジェネレーターを見て呆然と呟く切歌。誰もが見る中、ウェル博士はそれに近付くとケースからネフィリムの心臓を取り出し笑みを浮かべるとそれを球体に取り付けた。

 その瞬間、球体は輝きを放つと同時に模様を描きだした。
 さらに上部の固定器が持ち上がり、光は輝きを増し、周囲の水晶に光が迸った。

「ネフィリムの心臓が――!?」
「心臓だけとなっても、聖遺物を喰らい、取り込む性質はそのままだなんて……」
「卑しい事この上ないな」
「ぷぷぷ――――!」

 ウェル博士、メデューサ、グレムリンが笑いながらフロンティアのジェネレーターを見上げている。

 一方で構造物の外部でも変化が起こっていた。
 先程まで不毛の大地としか言い様の無いフロンティアの地表は、緑が生い茂り自然豊かな島へと変化していた。
 それはフロンティアが起動した事を示す何よりの証拠。

「――――フロンティアにエネルギーが生き渡ったようですね」

 外の様子はここからでは分からないが、ソーサラーが放った使い魔によって外の様子を知る事となった。

 フロンティアが起動した事を確認すると、ウェル博士はその場を離れて行く。

「さて、僕らはブリッジに向かうとしましょうか。ナスターシャ教授も、制御室にてフロンティアの制御をお願いしますよ」

 ウェル博士はそう言って、メデューサとグレムリンを伴いその場を離れて行く。

 3人を無視して、切歌はジェネレーターの輝きを見つめながら調の言葉を思い出す。

―ドクターのやり方では、弱い人達を救えない―

「そうじゃないデス……フロンティアの力でないと、誰も助けられないデス……調だって助けられないんデス!?」

 自分に言い聞かせるように叫ぶ切歌を、マリアとソーサラーが何とも言えぬ目で見つめていた。

 対してウェル博士は、歩きながら背後の2人に問い掛けた。

「それはそうと、そろそろ話してもらいませんかね?」
「何の事?」
「惚けないでください。あの二課の装者、どうやって引き込んだのですか? と言うか、引き込んでどうするつもりなのです?」
「それはグレムリンに聞け。あいつを……天羽 奏を連れてきたのはこいつだ」

 忌々し気に隣を歩くグレムリンをメデューサが睨む。睨まれたグレムリンはと言うと、突き刺すような視線を受けても尚笑みを崩す事は無かった。

「んふふふふふふ! 何でって? そりゃぁ――
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