暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第94話:戻る者と離れる者
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な時が度々あった。何をそんなにナーバスになっているのかと首を傾げていたが、あれがジェネシスの魔法使いによる仕込みだとすれば彼女は前々から狙われていたという事になる。
そして颯人はそれに気付く事が出来なかったと言う訳だ。その事に颯人は気付けば爪が食い込むほど拳を握り締めていた。
「……どうすれば奏を元に戻せる?」
「…………二つほど、方法がある。一つは何をしても良いから、天羽 奏を私の前に連れてくる事だ。私なら天羽 奏に掛けられた洗脳をレジストできる」
「琥珀メイジは治せないのにか?」
「数が多い上に時間が掛かるから後回しにしてるだけだ。何より掛けられた洗脳のレベルが違う。メイジに掛けられた洗脳はじっくり時間を掛けて施された物。対して天羽 奏に掛けられた洗脳は比較的短期間で掛けられたものだ。レジストはしやすい」
事実、ウィズは細々とだが無力化したメイジの洗脳を解き元に戻していた。少しでもジェネシスの情報を仕入れる為に、だ。
結果は芳しくなく、洗脳を解かれた者達は大半――と言うか全て――が洗脳されていた間の事を何も覚えていなかった。唯一の例外が透である。
そしてウィズの言うもう一つの方法が、正に透に関係した事であった。
「もう一つは、天羽 奏自身の心を強く揺さぶる事だ」
「心を揺さぶる?」
「透を思い出せ。あいつは自力で洗脳を解いてみせた。何故そんな事が出来たのかと言えば、それは偏にあいつの雪音 クリスに対する強い想いがあいつ自身の心を強く揺さぶったからだ」
「つまり……奏を精神的に強く刺激してやれば元に戻るかもしれないって事か?」
「端的に言えばそうなる。だが生半可な事では難しいだろうな。確実性を求めるなら私が洗脳を解く事だが……」
依然としてウィズは完全に復調してはいない。その状態で戦闘に赴くのはかなりの危険を伴った。
「必要ねえよ。俺が何とかしてやる。俺が…………奏を取り戻す」
誰かは知らないが、奏を自分から引き剥がした事に対しては必ず報いを受けさせてやる。
颯人はそう心に誓った。
***
一方、F.I.S.とジェネシス一行は浮上したフロンティアへと上陸。
構造物内部の施設へと侵入していた。
内部に侵入し通路を進むのはマリアにナスターシャ教授、切歌にウェル博士とメデューサ、グレムリン、ソーサラーの計7人だ。
マリアや切歌はフロンティア内部を物珍しそうに見渡しながら歩き、グレムリンが最後尾から一行の様子を楽しそうに眺めている。
ジェネシスの幹部2人の顔は特に気負った様子も無く、グレムリンに至っては気楽そうだ。先の戦闘で戦力の多くを失ってしまったと言うのにである。
暫く通路を歩いていると、一行は開けた部屋に入
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