第三百二十六話 歯は大事その五
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「その人はずっと悔やんでいたと思うよ」
畑中さんの戦友だったその人はだ。
「自分みたいなのが生きて」
「弟さんが死んだのかって」
「僕はまだそうしたことはないけれど」
「誰か。親しい人がなのね」
「先に死んだらね」
その時はだ。
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