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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦(8)〜タバル・ヒルの戦い(下)〜
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民国軍の参謀が目を?いた。
「危険です、閣下!」
「基地主力に合流するためにも戦力の温存が必要です!」
だからこそだ、と手を振る。
「敵の目的は兵力の分散だ、防衛兵力が延びきれば設備が整っていようと浸透される。
であればまとめて相手をし、一歩も通さぬと覚悟を決めることだな!」
・
・
・
「西方の防空砲台大破ァ!対空防御火力20%低下!敵部隊捕捉の報告アリ!」
「慌てるな!所詮は捨てる陣地、被害の復旧は後だ!着実に叩き出せい!正面は一兵たりとも引き抜くな!」
「遵命!」
銅鑼が鳴り響き、下士官と兵が駆け回る。
「白兵戦準備ィィィ!!!」
「
??堡!
(
リューネブルク!
)
呂来!!呂来!!
(
奴が来るぞ!奴が来るぞ!
)
」
やがて、装甲擲弾兵達が雪崩れ込んでくる。だが機先を制すかのように塹壕から槍を構えた大夏の兵達が飛び出し、迎え撃つ。
「えぇい!死ねぇ!墨家兵法!長槍桂林陣!!」
白兵戦を避ける為の長槍による3方向からの刺突、戦術的卓抜を示すかのようであった。
「焦るな!穂先を受け流せ!」
リューネブルク子飼いの師団は冷静であった。そして冷静に対応できるということは――精鋭と呼ぶに足る練度を持った白兵戦部隊である、ということである。
堅守を誇りとする正墨旗軍の兵法を白兵戦の技術を”信頼”した戦術で強引に突破してゆく。
「うわぁぁぁ!無茶苦茶だ!」
若い兵が悲鳴を上げる。無理もない、数で上回り半包囲で連携した槍の刺突。それをただ戦斧と体裁きでかいくぐり、襲い掛かってくるのだから。
堅牢な槍衾をこじ開ける装甲擲弾兵を連弩から放たれた矢が貫く。
「白兵戦の専門でないものは連弩の周りを固めろ!動けるものは全員出撃せよ!
我等の本陣を敵に落とされるは、恥辱の限りよ!」
「小癪なぁ!」
装甲擲弾兵は空気式擲弾発射機を放つ。連弩が一つ沈黙するが代償に彼も胸を貫かれ、倒れ伏す。
「突破しろ!連携して前へ進め!」
「通すな!!通すな!!」
双方の理想からかけ離れ――なおかつ想定された悪い状況、混戦状態へと陥った。そしてゼッフル粒子下での火力は大夏側が優勢であった。
・
・
・
「ッ!ここは」
リューネブルク直卒の中尉は目を見張った。古風な大天幕はがらんと片づけられた後であった。
引き連れていた部隊は30人から十数人に目減りしている。それだけひどい戦であった。
そこには装甲服越しでもわかる小太りの男が一人。そしてその周りを固める数名の男たち。
来い、とでもいうかのように背もたれのない小さなベンチのような椅子に座ったまま手をちょいちょい、と動かした。
「なめやがって!」
打ちかかると同時に男の座る椅子は跳ね上がり、足を払った。
「グワっ
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