第13話 モテ期は不幸と共にやってくる
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ました。
真名を初対面の私に預けるなんて、袁紹はかなり変ですね。
私は真名を受け取れないと言おうかと思ったのだが、袁紹の期待の眼差しを見てしまい言えませんでした。
真名を預けられて、預けないというのは失礼です!
ええ、そうです!
私はヤケクソになんて、成っていませんよ!
「私は劉ヨウ、字は正札。真名は正宗です」
私は袁紹に憮然と言ってしまいました。
「わ、私と真名を交換するのはお嫌でしたでしょうか?」
私の態度が真名の交換を嫌々していると思ったようで、不安な顔つきで私を見ていました。
「い、いえ、先ほど食べたチャーハンが冷めて美味くなかっただけです」
私は少しズレた回答をしてしまいました。
「そうですの・・・。そうですわっ!正宗様!助けていただいたお礼に、当家の屋敷に招きいたしますわ。当家の料理人が腕によりを掛けて、お持て成しいたしますわ。」
「いえ、麗羽さん結構です。大したことはしていませんので」
私は麗羽にこれ以上関わり遭いたくなかったので、必死に断ろうとしました。
「そうじゃの。袁紹と言ったかの?」
「正宗様のお爺々様、私のことは麗羽と及びください」
「それは真名であろう。儂も呼んでよいのか」
「構いませんわ。正宗様のお爺々様ですもの」
「そうか・・・。なら、麗羽。その話は後日、折を見てにせぬかの。儂らも午後より予定があるのじゃ」
「お2人の事情も考えず、申し訳ありませんでしたわ・・・」
お爺々様の言葉に、麗羽は落ち込んでいました。
「まあ、そう落ち込むでない。儂も孫も暫く、洛陽に滞在するのでな。また、会う機会はあろうて。のう正宗?」
おい、お爺々様、あなたは何を言ってるんですか!
余計なことは言わないで下さい!
「本当ですの、正宗様っ!」
麗羽は私の方を振り向き、私を期待に満ちた目で見つめてきました。
「いや、それは無理・・・」
会いたくないので、無理だと言おうとしたら、麗羽がうっすらと涙を浮かべていました。
「・・・そうですねっ!また、会えると思いますよ。はは、はは、は・・・」
「正宗様っ!麗羽は嬉しいですわっ!」
負けてしまいました・・・。
仕方ないじゃありませんか。
私、いままでモテたこと一度もないんですよ。
そんな私が、いくら頭は残念でも、容姿は美人な麗羽に泣かれて、それを突き放せる程、人として強くないです。
はは、ははははははは!
私はこの先どうなるのでしょうか?
このまま行くと私は戦乱の中に身を置くことになりそうです。
打倒、孫策を掲げている時点で私が戦乱に身を置くのは決定なのでしょうけど。
麗羽との出会いは
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