始まりから夏休みまで
狂戦士との戦いの話
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結局治ってしまった為、右手のことも不思議な力のことも日が経つにつれ脳の隅っこに追いやられ次第に忘れていった。
?
三日前。
「…。」
「懲りたかい?鬼武蔵殿。」
おれの目の前で膝をつき、動かなくなる鬼武蔵殿。
槍を支えにし、なんとか立とうとしているがもう身体は限界を超えてるんだろう。
さて、
「ぶっ殺しに来た…なんて言ってたナ。」
「ああ…。」
「じゃあ返り討ちにあって、ぶっ殺される覚悟もしてきてる訳だ。武将だもんな?そうだろ?」
「…。」
項垂れる鬼武蔵。
倒れたマイの事も心配だ。
とっとととっちめて、早く連れて帰らねぇと。
「そこまでです。」
「…?」
背後からの声。
振り返ってみると、そこには三つの人影が。
「無益な殺生はやめにしていただけませんか?フォーリナー。」
「誰だい?」
三人のうちの一人がおれの前へ歩み寄ってくる。
ガタイのいい、西洋の鎧を纏った男。
そのナリ、その雰囲気からしてこいつもさあばんとだ。
そして、後ろにいる二人も。
「私はセイバー。此度はバーサーカーの身勝手な行動を許してしまい、誠に申し訳ありません。」
「…お仲間かい。」
その問いに、せいばあと名乗った男はただ頷いた。
「飼い主なら、猛獣の首輪はしっかり付けて逃げ出さねぇよう見張っててくれないと困るってもんだ。」
「その非礼はお詫び致します。彼自身にもしっかり言っておきますので。」
そういい、せいばあは鬼武蔵の肩を担いだ。
「んだよ…てめぇ。」
「仲間を失う訳にはいきません。悪戯に駒を減らすことは得策ではないと会長は仰っていたでしょう。それに…」
「うるせぇ…オレはマスターが殺せっつったから殺そうとした。」
ますたあ。
鬼武蔵がそういったように、こいつにもますたあがいる。
そいつが、マイを殺せと命令した。
つまり、マイを殺そうとした張本人だ。
「ライダー、そちらの方は?」
「うん。舞くんなんだけど…意識がないだけみたい。命に別状はないよ。」
やつの仲間の一人、らいだあと呼ばれた女性がマイをおぶっている。
もう一人いた女性は鬼武蔵殿に何か強めに言うと、拳骨をくらわせていた。
「えーと、キミが舞くんのサーヴァント?」
「?」
気がつけば、らいだあのさあばんとがマイをおぶっておれの近くまで来ていた。
悪意はなさそうだし、その瞳は純粋なようにも見える。
「ああそうだナ。おれがマイのさあばんとの葛飾北斎サ。」
「あ、真名名乗っちゃうんだ。」
らいだあの背中にいるマイは眠っているように動かない。
外傷もなさそうだが、まず気になるのは…
「うーん…真名は名乗るなってきつく言われてるけど名乗られたのな
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