第十七話 冬の入り口その八
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人を見てだ。今度は野田と永田がだ。教室の野田の席からだ。忌々しげに言っていた。
「何よあいつあんなににやにやして」
「あの娘もね」
「本当にね。もう幸せの絶頂にいますって感じで」
「むかつくわよね」
「全くよ」
野田は苦みきった口で永田に述べた。
「何だっていうのよ。テストの成績もよかったって?」
「みたいね。何か七番とか言ってるわよ」
「私三十番だったわよ」
「私二十五番だったわよ」
とりわけだ。永田は忌々しげな口調だった。その口調と共に口が歪む。
「一学期の中間テスト六番だったのに」
「それが今はなのね」
「そう。二十五番よ」
「また随分下がったわね」
「ええ、本当にね」
永田の口がさらに歪む。
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