第十七話 裏側のことその十四
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「そうでしょ」
「それはないな」
「これまで一度もね」
「叔父さんも叔母さんもそのまま接しているじ」
自分の娘としてだ。
「だったらね」
「問題ないか」
「あの娘は」
「お話したらわかるからね」
「そのことが確かにか」
「そうなるのね」
「だからね」
それ故にとだ、咲はさらに言った。
「お願いね」
「それじゃあな」
「そうするわね」
「これで決まりね。モコよかったわね」
咲は話が一段落したところで妹とさえ思っている愛犬に笑顔で声をかけた。
「今日は大切なお話もしたしお姉ちゃんとお父さんお母さんも会うことが決まったわよ」
「ワンワン」
モコは咲の言葉に頷く様に尻尾を横に振って応えた、咲はそんなモコを見てより一層笑顔になってさらに言った。
「やっぱりモコっていい娘よね」
「可愛くてな」
「頭もよくてね」
両親もそんなモコを見て笑顔で話した。
「だからもうね」
「いつも一緒にいたくなるわ」
「私達の二番目の娘よ」
「掛け替えのないな」
「私にとっては妹でね。ペットは家族っていうけれど」
こうも言う咲だった。
「本当にそうよね」
「全くだな」
「こんないい娘いないわよ」
「家族を育てたり虐待したり」
「そんなことは絶対にしたらいけないわ」
「悪いことをしたら怒るけれど」
それでもというのだ。
「その時以外はね」
「愛情を以て接しないとな」
「そうしないと駄目よ」
「そうよね。家族を捨てたり裏切る人なんて」
咲はモコを抱き上げた、すると。
その腹が見えた、トイプードルの腹は毛がなくそこだけピンク色だ。その腹の部分を見つつ両親に話した。
「誰だってね」
「裏切るものだ」
「愛情なんてない人のすることだからね」
「家族を捨てたり裏切ったり」
「そうしたことはね」
「そうよね、だからね」
それでというのだ。
「私もしないわ。モコはずっと私達の一緒よ」
「それはいいけれど」
母はここで娘にこう言った。
「あまり持ち上げないの」
「モコ抱っこされるの好きよ」
「それは好きでもよ」
「持ち上げられることは好きじゃないのね」
「というか高いところからぶら下げられるのがね」
持たれてそうされることがというのだ。
「好きじゃないから」
「これはしたら駄目なの」
「持ち上げるなら」
それをする位あらというのだ。
「抱っこしなさい」
「モコはそれが好きだから」
「そうしなさい」
「それじゃあね」
咲は母の言葉に頷いてモコを抱き締めた、すると。
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