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ドリトル先生と幸せになる犬
第四幕その三

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「そうです」
「そうですね」
「抜群の頭のよさと性格のよさもありますので」 
 それもというのです。
「あんないい娘はいないと言いましたが」
「名犬中の名犬ですね」
「そうです」
「そうですか。けれどあの人達は」
 息子さんは先生のお話を聞いて言いました。
「そんなふわりをですね」
「もういらないですね」
「そう言って保健所に捨てたんです」
「あれだろ。馬鹿で性根の腐った奴には本当に価値のあるものはわからないんだ」
 ご主人は息子さんに言いました。
「そうなんだろ」
「それでか」
「ああ、ゴミにダイヤがわかるか」
 こう息子さんに言うのでした。
「そうだろ」
「そう言われるとそうだな」
 息子さんも頷きました。
「子供生まれたらすぐにふわりをケージにずっと入れて無視するな」
「そんなことして法事で平気で捨てたってな」
「言う連中だからな」
「ふわりのことがわかるか」
「あの娘がどれだけいい娘か」
「だからな」
 それでというのです。
「ふわりのよさなんて見もしないでな」
「捨てたか」
「そうだろ」
「酷い連中だな」
「酷い連中だからそんなことしてな」
 そうしてというのです。
「反省もしないさ」
「そうなんだな」
「ああ、縁を切って正解だ」
 親戚全員がそうしてというのです。
「本当にな」
「そうだよな」
「性格もかなり悪くてな」
「頭もかなり悪いか」
「そんな連中だからな」
「ふわりのことなんてわかろうともしなかったんだな」
「二年半以上ずっと一緒にいてもな」
 それでもというのです。
「それで今頃は俺達に縁切れれて怒っているけれどな」
「赤ちゃんおもちゃにしてか」
「遊んでるさ」
「とんでもない奴等だな」
「全くだな」
「ですが貴方達は違います」
 先生は自分達で怒って話したご家族に笑顔で言いました。
「ふわりをしっかりと見てわかってくれています」
「だからですか」
 奥さんが応えました。
「ふわりの家族になれますか」
「そうです、あとです」
「あと?」
「面白いことを思い浮かんだのですが」
 ここで先生は奥さんにその笑顔で言いました。
「酷い人達ですが若しかしたら反省するかも知れない」
「あの二人が」
「そうしたことを仕掛けようとです」
「思われていますか」
「ふわりとの生活を動画に撮ってユーチューブに投稿されてはどうでしょうか」
 こう言うのでした。
「そしてです」
「その動画を皆に観てもらいますか」
「ふわりは外見もかなり可愛いですが」
「それだけでも人気が出ますね」
「その頭と性格のよさなので」
 それでというのです。
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