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ドリトル先生と幸せになる犬
第四幕その一

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                第四幕  ご家族とのお話
 ふわりとのお話が終わるとふわりの今のご家族見れば若い男の人もいます、その人がこう先生に名乗りました。
「この家の息子の洋介、ラーメン屋をしています」
「ラーメン屋さんですね」
「今帰ってきました」
 若い少し軽い感じはしますがいい感じの人です、茶色の髪を清潔に短くしています。スタイルはすらりとしています。
「それでふわりは」
「これまでずっとお話していましたが」
 先生は息子さんに穏やかな声で答えました。
「今です」
「今?」
「はい、お話も終わって」 
 そうしてというのです。
「落ち着いてですね」
「ああ、寝てますね」 
 息子さんはケージの中のふわりを見て先生に応えました。
「そうですね」
「はい、前のお家でのこともです」
「話しましたか」
「全て。保健所のことも」
「あの、本当にです」
 息子さんは先生に暗いお顔になってお話しました。
「前の家族はふわりを最初はです」
「随分とですね」
「可愛がっていたんですよ」
「ふわりもそう言っていましたが」
「はい、本当にです」
 それこそというのです。
「自分の娘みたいにです」
「可愛がっていて」
「娘とさえです」
 実際にというのです。
「言っていたんです」
「それがですね」
「自分達の子供が出来たら」
「その日からですね」
「飼育放棄して」
「捨てたんですね」
「もういらないです」
 こう先生に言いました。
「それでこの前法事がありまして」
「日本の家の行事ですね」
「それにあの二人も出たんですが」
「その時いつも連れていたふわりがいなくて」
 家の奥さんも言います。
「どうしたのかって聞かれたんですが」
「平気で捨てた、ですね」
「はい」
 その様にというのです。
「そう言いまして」
「皆怒りましたね」
「はい、それでその場で縁を切られました」 
 そうなったというのです。
「そうなりました」
「それは当然ですね」
「皆怒って」 
 それでというのです。
「その場で追い出されてです」
「今役所で義絶の手続きをしています」
 ここで一家のご主人も言ってきました。
「これでもうです」
「その人達とはですね」
「もうです」
 それこそというのです。
「付き合いはないです、ですが」
「はい、おそらくですね」
「あの連中とはまたです」
「お会いすることになりますね」
「俺はそう思っています」
「僕もです。次の子供が生まれますと」
「その時はですね」
「はい」 
 だからというのです。
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