第十七話 冬の入り口その二
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こともわかってきたのだ。千春と一緒にいて彼女の影響を受けて。彼はそうした考えにも至ってきているのだった。これも変化だった。
「そうだよね」
「そうだよ。好きなことが多いって幸せなことだよ」
「じゃあ僕冬もね」
そのだ。これまで寂しく寒いとだけ思っていた冬もだというのだ。
「好きになるよ」
「そうなろうね。雪も見てね」
「雪かあ。これまでは冷たいとしか思わなかったかな」
思い返すとだ。そうだった。
「けれどこれからはね」
「変わるんだね」
「変わるよ。好きになるよ」
暖かい笑顔での言葉だった。
「千春ちゃんと一緒だからなれるよ」
「千春と一緒だとなれるの?」
「見せてくれるから。冬のよさを」
だからだ。そうなるというのだ。
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