第135話
[9/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
その”銀”に関する件ですけど、銀本人は”裏”から手を引く事が判明していますから、ラギール商会はともかく銀についてはそれ程警戒しなくていいと思いますよ。」
「え……ど、どうしてトマス教官はそのような事がわかるのでしょうか……?」
「……もしかして星杯騎士団は銀とやらについて何か知っているのかしら?」
その時気まずそうな表情で申し出たトマスの話を聞いたエマは呆け、セリーヌは困惑の表情で訊ねた。
「皆さんも既にご存知のように、”碧の大樹”の件を解決する為に”蒼の聖典”――――――ヘミスフィア卿は特務支援課の方々やエステルさん達、そしてエリゼさんと共に”碧の大樹”を攻略したのですが……実はその”銀”自身がヘミスフィア卿達と共に特務支援課の方々に協力して”碧の大樹”を攻略したのです。」
「ハア?その東方の伝説の暗殺者とやらは何でそんなイミフなことをしたんだ?」
「だよなぁ?つーか、”特務支援課”の連中は”警察”なのに、何でその銀とやらを逮捕しない所か、協力関係を結んだんだ?」
ロジーヌの説明を聞いたアッシュとクロウはそれぞれ困惑の表情で疑問を口にした。そしてトマスとロジーヌは銀がロイド達に協力した理由を説明した。
「ま、まさかその”銀”とやらの正体がアルカンシェルの”炎の舞姫”イリア・プラティエに並ぶあのリーシャ・マオだったなんて……!?」
「し、しかもイリア・プラティエが重傷負わされた事で復讐心に囚われていたその銀――――――いえ、リーシャさんという方を目を覚まさせる為に一騎打ちで戦って勝利して目を覚まさせたロイド君はとてつもない”偉業”を成し遂げていますよね……」
「ええ……幾ら”迷い”があったからとはいえ、エステルやリィン少将と違って”異能”のような何らかの特別な”力”がある訳でもない一警察官が”本気”を出した伝説の暗殺者相手に一騎打ちで勝利しているものね……」
「ヘっ、黒の工房の時は碌に話す暇も無かったが中々熱い性格をしているみたいだな、ティオのリーダーは。」
「えへへ、そういう所はエステルお姉ちゃんとちょっと似ていますよね。」
説明を聞き終えたマキアスは信じられない表情で声を上げ、表情を引き攣らせたアネラスの言葉にシェラザードは疲れた表情で頷き、アガットは口元に笑みを浮かべ、ティータは無邪気な笑顔を浮かべていた。
「今の話は私達も初耳でしたけど……それなら、どうしてイーディス――――――いえ、共和国側のギルドに情報が回らなかったのでしょうね?恐らくエステルさん達の報告でクロスベルのギルドも”銀”の件について把握しているでしょうし……」
「もしかしたら、それがクロスベルのギルドの”銀”に対する気遣いかもしれんな。銀――――――いや、リーシャ・マオは”銀”としての
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ