第135話
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現在どんな状況なんだい?」
疲れた表情で呟いたオリヴァルト皇子はある事を思い出し、ジンに訊ねた。
「連合が共和国の首都――――――”イーディス”の占領並びにロックスミス大統領の死亡を共和国全土に宣言した当時は、共和国軍の中で連合による占領を受け入れられない一部の連中が黒月を始めとした共和国の裏社会の勢力の協力を得て連合に対する抵抗勢力として共和国領の各地でレジスタンス活動をしていたんだが………二日前に連合によって協力していた裏社会の勢力ごと完全に鎮圧された事で共和国――――――いや、”旧共和国”の状況は落ち着いたから、皇子達の援軍に向かえる余裕ができたからこうして来たんだが………帝国に向かっている間に改めて連合とレジスタンス活動をしていた旧共和国軍の事を考えてみて気づいた事がある。」
「”気づいた事”、ですか?それは一体……」
ジンの話を聞いてある部分が気になったセドリックは不思議そうな表情で訊ねた。
「恐らく連合は”共和国の裏の勢力を抹殺する大義名分を得る為に、共和国軍の中からレジスタンス活動をする連中が登場する事をわざと見逃していた事”だ。」
「ええっ!?そ、それってどういう事なんですか……!?」
真剣な表情で答えたジンの推測を聞いた仲間達がそれぞれ驚いている中マキアスは信じられない表情で声を上げて訊ねた。
「!も、もしかして………」
「トワは今のジンさんの話で何か気づいたのかい?」
一方ある事に気づいて血相を変えたトワに気づいたアンゼリカは真剣な表情でトワに訊ねた。
「う、うん………幾ら連合が共和国を占領したからといって、共和国の裏社会の勢力を例え”治安維持”の名目で抹殺したりなんてしたら、その強引過ぎるやり方に共和国の人達が連合に対して強い反感を抱く事で戦後の領地経営に支障が出る可能性は十分に考えられたけど……それが共和国の人達にとっても危険な勢力になれば、むしろ連合に感謝して、連合による共和国の支配を受け入れる考えを抱くことへと発展する事になると思うよ………」
「それは………」
「共和国の”裏”の者達が連合の占領に対して抵抗する共和国軍に協力すれば、連合は共和国の”裏”の者達を”反乱鎮圧”を名目に抹殺できるという事か……」
「ハッ、共和国の民間人が被害を受ける事を前提のやり方じゃねぇか。」
「チッ、気に喰わねぇやり方だぜ。」
複雑そうな表情で呟いたトワの推測を聞いたラウラは真剣な表情を浮かべ、アルゼイド子爵は重々しい様子を纏って呟き、クロウとアッシュはそれぞれ舌打ちをして厳しい表情を浮かべた。
「だけど、そのお陰で共和国政府とも繋がっている事で私達遊撃士協会がそう簡単に手出しする事ができなかった黒月(ヘイユ
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