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レーヴァティン
第二百十六話 王国の終焉その五

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「そうしていくな」
「これからは」
「王国全土を制圧したらな、まあパリに入ってな」
 そこでというのだ。
「王様は捕虜としてるしな」
「それなら」
「王様も諸侯もその地位を約束して」
「領地も」
「帝国に入ってもらって」
「そして帝国の法に従ってもらう」
「それで手打ちにしてな」
 そうしてというのだ。
「いいさ」
「ことを済ませるわね」
「あと王様を認めるなら」
 王国の国王の地位をというのだ。
「これまで帝国に加えた中で王様だった諸侯もな」
「王様に戻すのね」
「これまで爵位を落としていたけれどな」
 それをというのだ。
「帝国に従うという条件で」
「復位させていく」
「そうするな、俺は皇帝だ」
 久志は自分の地位のことも話した。
「皇帝は志尊の位、王の上に立つな」
「皇帝は王を任じられます」 
 夕子が言ってきた。
「そして諸王の上に立ちます」
「そうだよな」
「ですから帝国の中に王が存在しても」
「いいよな」
「中国でもそうでしたし」
 尚この国では国を持つ王ではなく爵位で公の上に立つということであった、王朝によって違うが漢や晋の様に領地を持っている場合もあるがおおむねそうであった。
「神聖ローマ帝国でもドイツ帝国でも」
「皇帝の下に王様がいたな」
「そうでした」
「そうだったよな」
「ですから」
 夕子はさらに話した。
「王が帝国の中に存在しても」
「いいな」
「はい、王ならば許される爵位は大公までですが」
「皇帝ならな」
「王も許されます」
 そうなるというのだ。
「ですから」
「王国の王様も王のままでいいとしてな」
「帝国内のこれまでの王だった人達も」
「王に戻すな」
「それでは」
「その条件で帝国に入ってもらうな、それともうな」
 久志はさらに言った。
「叛乱を起こしてもしないとな」
「王国においては」
「戦は終わりだ、勿論粛清みたいなこともな」
 そうしたこともというのだ。
「しないからな」
「王国に邪魔として処刑する」
「そんなこともな」
「これまで通りですね」
「しないな」
 絶対にというのだ。
「そうしたことも」
「左様ですね」
「そんなことはしないさ」
 絶対にというのだ。
「俺は」
「そして私達もで」
「帝国だってな」
「ではその様にして」
「後は統治だ」
 それに入るというのだ。
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