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レーヴァティン
第二百十六話 王国の終焉その二

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「出来てるな、じゃあな」
「これよりですね」
「攻撃に入りますね」
「敵軍に対して」
「ああ、今回はこの陣でな」
 縦に三列横に二十列のそれでというのだ。
「戦うな」
「銃に術、弓に槍と整えているな」
 正もその隊を見て言う。
「これまでの陣とはまた違うな」
「ああ、今回は試験的にな」
 久志は正に応えた。
「そうしてな」
「陣を整えたか」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「戦うつもりなんだよ」
「そうか」
「これならどうかってな」
「テスト的にしてみるか」
「これまで槍兵や銃兵を一緒にしていたがな」
「今回は分けてか」
「やってみるな、じゃあな」
 久志はさらに言った。
「これからな」
「敵を攻めるな」
「そうするな、敵も攻めて来る気配だしな」
 見れば騎兵隊が前に出てその手に銃や槍を構えている、そしてこちらを見据えている。その意図は明らかだった。
 今にも動こうとしている、久志はその王国軍を見てさらに言った。
「ならな」
「罠もないな」
「相手が少数なら罠も策もあるな」
「勝つ為に仕掛けるものだ」
「そうだな、しかし奴等は攻める布陣でな」 
 矢印の様な形の陣だ、まさに。
「そして今にも攻めようとしている」
「万全の状態だ」
「ならだ」
「策はないな」
「ああ、策があるならな」 
 それに罠がというのだ。
「それならな」
「あんな風ではない」
「もう動かないものだ」
 久志はこれまでの戦でそれがわかっていた。
「こちらが動くのを待つ」
「罠にかかるのをな」
「策が効いたりな」
「だがそれはない」
「あの状況ならな、ならな」
「俺達はそのまま攻めるな」
「ああ」
 まさにとだ、久志は答えた。
「そうするぜ」
「正面からぶつかるか」
「そして勝ってやる、全力で攻めるぞ」
 こう言ってだった。
 久志は軍を前に動かした、空から空船で爆撃を仕掛けて大砲で砲撃も行った。そうして。
 銃兵が立ち伏せ寝て三段の銃撃をそれぞれの隊で行い術も放ち弓矢を連続で放った、騎兵達は王国軍の後方に回り退路を断った。
 だがここで王国軍十万は一気に前に出た、騎兵隊を先頭に十万の兵が突進してきた。駆けつつ銃や術を放ち。
 そしてだ、そこからだった。
 斬り込んできた、久志はその状況を見て言った。
「槍兵の隊を前に出すぞ」
「それで防ぎますね」
「ああ、そしてな」
 源三にさらに話した。
「敵の突進を防ぐぞ」
「そうしますね」
「槍襖を作って」
 そうして敵の突進を防いでというのだ。
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