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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第三百二十五話 総帥さんのお言葉その十一

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「それでもね」
「日本の皇室とは違うわね」
「それはね」
 どうしてもだ。
「違うとしかね」
「言えないわね」
「ハプスブルク家でも」
 欧州きっての名門のこの家もだ。
「その頃は皇帝じゃなかったしね」
「スイスの方の領主様よね」
「それが神聖ローマ皇帝に選ばれて」
「それからよね」
「初代の人が皇帝になったけれど」
 ルドルフ一世という人だ、この人が実質的なハプスブルク家の開祖とされている。その前から家があったけれどだ。
「暫く皇帝を出していなかったしね」
「選帝侯の人達が選んでたから」
「神聖ローマ皇帝はね」
「教科書にもあったわね」
「皇帝がいない時代もあったしね」
 このことも教科書にある、大空位時代である。
「それで選帝侯が定められて」
「ハプスブルク家は選ばれる立場だったわね」
「それでそのうちに実質的に世襲になったんだ」
「ハプスブルク家の」
「それで皇帝になった家だけれど」
「日本の皇室の方が歴史は古いわね」
「そうだよ、ローマ帝国の頃には存在していたから」
 日本の皇室はだ。
「何かローマ教皇よりも歴史あるらしいから」
「つくつぐ凄いお家ね」
「そうだね、それだけにね」
「長い歴史があって」
「そこに伝統もあるから」
 それでだ。
「日本の皇室はね」
「権威が凄いわね」
「一企業グループなんかめじゃないよ」 
 本当にそうだから凄い。
「世の中そんな存在もあってね」
「そうした方もおられるのね」
「そうだよ」
「そしてそんな方が日本の国家元首であられるのね」
「つくづく物凄い国家元首を持ったよ」
「今心底思ったわ」
 香織さんもこう言った、そして。
 僕も香織さんも総帥さんのお餅つきを見させてもらった、他の人も頑張ってついたし餅つきはすぐに終わった。
 そして終わると後片付けだったけれど。
 皆慣れていた、僕も動いて香織さんもだったけれど。
 香織さんは動きながら僕に言ってきた。
「皆動きがいいっていうか」
「慣れてるよね」
「ええ、凄くね」
「毎年しているからね」
「だから慣れてるのね」
「うん、やっぱり毎年やってるとね」
 それならだ。
「慣れるよ」
「お餅つきも今の後片付けも」
「その前の準備もね」
「全部なのね」
「慣れるよ、やっぱり経験はね」
「大事よね」
「いつもやっていたら」
 それが例え年一回でもだ。
「慣れてね」
「こうして動けるのね」
「的確にね」
「そうよね」
「だからもうね」
「後片付けもすぐに終わるのね」
「そして終わったら」
 その後も決まっている。
「ついたお餅で食べる分あるから」
「食べるのね」
「そう、だからね」
 それでだ。
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