第三百七十三話
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第三百七十三話 お風呂を出て
葵が風呂に入ってだった、まずは身体を洗いシャワーで泡を落としているとバスルームの扉が開いて赤音が入ってきた。
「じゃあね」
「ええ、一緒に入りましょう」
赤音は幾分ましになった顔で応えた。
「そうしましょう、私は今から湯舟に入るから」
「身体洗っていいの」
「いいわ、長い間入るし」
その湯舟にというのだ。
「熱くなったら冷たいシャワー浴びるし」
「お水の?」
「温めて冷やす」
葵はシャワーを浴びつつ妹に話した。
「それを繰り返すのがいいの」
「そうなの」
「二日酔いにはね」
「だからそうするのね」
「それも頭から浴びるのよ」
妹にこうも話した。
「それが一番冷えるからね」
「いいのね」
「今浴びてるのも冷たいのよ」
「お水なの」
「そう、じゃあ今から入るから」
湯舟にというのだ。
「身体洗ってね」
「そうするわね」
「じゃあ身体洗うわね」
「そうするわ、それで髪の毛も洗ったら」
こう姉に返した。
「私あがるから」
「お湯に入らないの」
「そこまではいいから」
「折角なのに入ったら?」
シャワーを止めて言った。
「そうしたら?」
「そこまで言うならね」
「少しでもね」
妹に湯舟に入りながら誘いをかけた。
「入ればいいわ、久し振りにね」
「姉妹でね」
「一緒にお風呂に入ったし」
それでというのだ。
「それなら湯舟にもね」
「一緒になのね」
「入りましょう」
「それじゃあ」
赤音は姉の言葉に頷いた、そして。
シャワーを浴びはじめたがすぐに小さな悲鳴をあげた。
「冷たいっ」
「お水って言ったでしょ」
葵はその妹に笑って言った、湯舟の中で。
第三百七十三話 完
2021・6・3
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