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小説家になろう
IS-H-02
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とになった。


「ふむ、これで準備は良いな」


 先日箒から借りた剣道の道具を準備し、忘れ物がない事を確認した後に俺も家を出た。



 ピンポーンと呼び鈴を鳴らしたが返答がない。おかしいな? と思いつつもう一度呼び鈴を鳴らしたが、やはり返答は無かった。

 今日来る事は知らせてあったし、姉さんも先に来ているはずだから誰かいると思っていたのだが、仕方ないから出直すかと考え踵を返した所で返事が返ってきた。


「おや〜? いっくんだったのか〜。ごめんね〜? 少しちーちゃんとの話に夢中になっちゃっててね〜。鍵は開けとくから入って私の部屋で休んでて」

「わかりました。でも、姉さんと何の話をしていたんですか?」

「いっくんも興味あるの? う〜ん、話しても良いけどそれだと後の楽しみが減っちゃうしな〜」


 束さんは何らかの考えを持っているようだ。姉さんもその話に加わっていると考えていいのかな? それなら俺も楽しみは後に取っておこう。


「それなら今度で良いですよ。後の楽しみって言ってる事は何か有るんですよね?」

「そうだね、それは楽しみにしてもらってても良いと思うよ?」

「じゃあそれまで楽しみにしていますよ。それと、家入らせてもらいます」


 おじゃまします、と俺は篠ノ之さんの家入らせてもらった。



 ◇



「やあやあいっくん、まったかね?」

「姉さんは一緒じゃないんですか?」

「酷いよいっくん、久しぶりに会った私よりも先にいつも一緒のちーちゃんの方を気に掛けるなんて」


 束さんはよよよ、とわざとらしく泣き崩れるふりをした。


「そんなわざとらしくしなくてもなんとも思いませんよ?」

「やっぱり酷い!?」

「で? 姉さんはどうしたんですか? 先に来ていたと思うんですが」


 そう聞くと、束さんはよくぞ聞いてくれましたと言わんばかりに勢いよく顔を上げた。


「ちーちゃんには今ちょっとした仕事を頼んであるんだよ」

「仕事ですか?」

「そうだよ〜」

「一応聞いておきますけど何の仕事ですか?」

「ふっふっふっ、それは秘密なんだな〜。ま、もう少ししたら分かると思うからもうちょっと待ってね」

「そうですか。それって最初に行ってた事と関係あります?」

「関係っていうか、そのものって言った方が正しいかな?」

「じゃあ、それまで待たせてもらいますよ。あ、それとこれ昨日箒から借りたものです。」

「ふふふ、ぜひ楽しみにしておきたまえ。いっくんには楽しんでもらえると思うよ。ああ、これは箒ちゃんには私から返しておくよ。」

「頼みます」


 俺は箒から借りた物を渡すと、暇をつ
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