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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜 
先輩たちの実力
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んだよね……」

一年生(わたしたち)の指導をしてくれている時も、とても運動が得意そうには見えない。しかも、さっきまで打席に入っていた三人や次に控えている莉子さんと比べると背も低く、なんだか頼りなく見えてしまう。

「見てればわかるよ」
「なんで四番を任せれてるかがね」

ざわついているわたしたちとは対照的な瑞姫と紗枝。左打席に入った優愛ちゃん先輩は数回バットとピッチャー方向を見つめた後、ゆっくりと構えに入る。

その構えに入った瞬間、周りが静まり返ったのがわかった。普段の様子からは想像できないほどの集中力に、言葉を発してはいけないような気がしてしまったのだ。

「ボール!!」

ピッチャーもそれが伝わったのか、初球はストライクから大きく外れてしまう。続く2球目……

カキーンッ

遠目からでは決して甘くないように見えたボール。それなのに、目にも止まらぬ速度で振り抜かれたバットは難なくそれを捉え、白球は高々と宙を舞い……

「入った!!」

ライトスタンドへと突き刺さった。

「すごいな、あの子」
「これで高校通算10本目だよ」

驚いている私たちの後ろにいたおじさんたちがそんな会話をしている。ホームラン10本ってすごいんじゃ……

「優愛さんは陽香さんと同じU-18の日本代表だからね」
「去年の世界大会もスタメンで出てるよ」

そんな二人の解説を聞いて一瞬固まってしまった。陽香さんはともかく、優愛ちゃん先輩がそこまですごい人だったなんて……

「まぁでも、優愛さんよりもあの人の方がみんな嫌だろうけどね」

紗枝がじっと見つめているのは莉子さん。右打席に入った彼女は、浮き足立っている相手投手の初球を弾き返し、右中間を抜いていく。しかも……

「足早っ!?」

外野の一番深いところまでいったこともあるけど、莉子さんは三塁ベースにオーバーランできるほど余裕で到達。少しでも中継が乱れていたら、ランニングホームランすらあったと思う。

「あんなに綺麗に打ち返すバッターがいたら、例え日本代表だろうと優愛さんと勝負したくなるよね」
「た……確かに……」

キリッとした表情でベンチからサインを受けている莉子さん。それに対しベンチで妙に騒いでいる優愛ちゃん先輩。この二人だったら絶対後者の方が抑えられそうだもんね……

カンッ

そんな話をしている間も打撃の手は緩むことはない。次の明里さんは2ボール1ストライクからの4球目を難なくセンター前に運び、莉子さんはホームをゆっくりと踏む。

「次の葉月さん、よく見ておいた方がいいよ」
「きっとびっくりすると思うよ」
「「「「「??」」」」」

二人の言葉に顔を見合わせる私たち。駆け足で打席に向かう葉月さんなんだけど、たぶん会
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