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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第93話:剣を手折る槍
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大な島の様な物が浮き上がってくるのが翼達の目にも見えた。

「あれはっ!?」

 突然の出来事に、次なるジェネシスの攻撃か何かと警戒する翼達。

 その3人を他所に、グレムリンの背後にライドスクレイパーに乗ったメデューサが飛来した。
 ここに来ての幹部の増援に、3人は顔を蒼褪めさせたが次にメデューサの口から出た言葉は意外なものであった。

「撤退するぞ、グレムリン」
「え〜? なんで〜? これからもっと面白くなるところだったのに〜?」
「つべこべ文句を言うな。フロンティアが浮上した今、もうここに居る理由がない」




***




 遡る事数分前――――――

 颯人は切歌とメデューサの2人を同時に相手取っていた。2対1でしかも片方は自分と同等か格上と言う状況。しかし、幸いな事にメデューサと切歌の間には連携しようと言う動きが見られないので、思っていたほど苦労はしていなかった。

「アタシが消える前に、やらなくちゃいけない事があるんデスッ!!」
「調ちゃんに対して? その割にはあの子悲しんでたみたいだけど?」
「それでも! 調に忘れて欲しくないんデス!?」

 切歌は複製した刃を同時に投げ飛ばす遠距離技『切・呪りeッTお』を放ち颯人を攻撃する。颯人はそれをウィザーソードガンで全て撃ち落とすが、その隙にメデューサの接近を許してしまう。

「そらぁッ!」
「ちぃっ!?」

 ライドスクレイパーの一撃を、側転で回避し着地と同時に引き金を引く。メデューサは飛んでくる銃弾を回転させたライドスクレイパーで全て防いだ。

「どうしたウィザード、動きに段々キレが無くなってきているぞ?」
「へっ、言ってろ」

 そう言いながら、颯人はチラリと響と未来の戦いに目を向けた。

――残り時間は大体1分ちょいってとこか。頼むぜ――

 響が戦える残り時間は少ない。その残り少ない時間の中で、響と未来を同時に助けるには未来が放った大技を2人に同時に浴びせる必要があった。
 そうすれば、響の体を侵食しているガングニールの欠片は勿論、未来を縛り付けている神獣鏡のギアも消滅する。

 問題は、タイムリミットが来るまでに未来が大技を使ってくれることだが――――

「やぁぁぁぁぁっ!」
「あぁ、もう!?」

 少しの考え事をしている間に、切歌が大鎌で斬りかかってくる。颯人はそれをウィザーソードガンで受け止めた。

「忘れられない事と、大勢の命を奪う事に何の関係があるって言うのさ?」
「何かを成す為には、力でしかできない事もあるのデス!」
「どうかな? その力で失われる大勢の中に、調ちゃんが入ってないって保障はあるのかい?」
「ッ!?!?」

 颯人の指摘に切歌は目を見開いた。その可
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