1-?
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
あの日から、私、落ち着かなくって、気持ちがざわざわしていた。仕事の帰りには、あの店の前を通って、わざとゆっくり歩いてたり、お休みの日には、短めのワンピースで着飾って、メイクもバッチシ決めて、用事もないのに買い物に出掛けて、お店の前を通ったりしていた。
私、何をしているんだろうと後悔して、馬鹿みたいと思ったりしていた。プチも「最近、様子がおかしいぞ」って言ってきた。
あの微笑んだときの顔が忘れられない。好きという感情じゃぁ無いけど、私の中に住み着いたんだ。だけど、何となく、お店には入りずらかった。それにあそこは、木の扉で中の様子が見えないので、女の子には、入るのに勇気がいる。
仕事の帰りに、先輩の 河田響さんに飲みに行こうと誘われていた。同じ大学の出身で25才、女性。来年の3月に、大学の時からお付き合いしている方と結婚する予定らしい。
海鮮の炉端風の居酒屋に連れて行ってもらった。私も、お刺身とか、久しぶりだったかも知れない。お父さんもお母さんもお肉が好きだったから。
「私ね、兵庫でも山ん中で育ったから、海のものが欲しくなってしまうのよ。ごめんね。無理やり、ここに連れてきてしまって」
「いぇ 良いんです 私も、食べたかったから」
「すずりちゃんは、よく、飲みに行くの?」
響さんは、会社では、私のことを左近さんと呼ぶが、休憩時間とか離れるとすずりちゃんと呼ぶ。私も、名前で呼んでと言われていた。
「いいぇ 私、お酒弱いんです。それに、お友達も私 少なくて・・たまに、中学からの親友と食事に行くぐらいです。だから、誘ってくださって、嬉しかったです」
「そうなの 彼氏 居ないよねー」
「はい 私 男の人とお付き合いしたことないです」
「えー 以外ね でも、告白されたことなんどもあるでしょーう そんなに、可愛いのに」
「そんな 無いですよ 何度か、あっても興味ない人ばっかで」
「理想高いからよ」
「そんなんじゃぁないですよ ただ、私、温かみを感じられる人が良いんだけど・・」
「むずかしいんだね 私なんか、付き合おうって言われて、普通に付き合っちゃった そのまま、ずるずると」
その時、近くで飲んでいた男の2人組が「一緒に飲もうよ」と寄ってきた。
「結構です。私達2人で話があるんで・・」と、響さんは断ったが
「じゃぁ 一緒にお話しさせてよ」と、もう一人が私に話しかけてきた。
その瞬間、 「シャー」と、プチの声が聞こえた。
「なんか 言ったか?」と男達が言っていたが、「まぁ いいか」と私の隣に座ろうとしてきたら
「フガァー」と聞こえたかと思ったら、「ア 痛てー」と男たちが頬を押さえていた。別に、血が出ていた
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ