第2試合
【第2試合】 VSノワールプペ(1)
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の口から、顎が外れる音が、激しく鳴り響いた。そして、グレート・ザ・屍豪鬼の下顎は、だらしなく揺れ落ちてしまう。下顎は、ぶらりぶらりと、ぶら下がっている。
“ずるり……ずるずるぅずるるるぅぅぅ!”
突然、グレート・ザ・屍豪鬼の口の中から、黒い物体が飛び出してきた。そして黒い物体はリング上に着地し、んーッと伸びをした。
「あー、こいつのナカにいるの、チョーしんどかったー」
グレート・ザ・屍豪鬼はゆらゆらと揺り動き、どずずぅん、とキャンバスに沈んだ。そして今度こそ、グレート・ザ・屍豪鬼は動かなくなった。
「プペプペプペプペプペッ! はじめましてだよ! ボクはノワールプペ! あのおカタにツクられた、あのおカタにゼッタイチュージツなゲボクニンギョウ! それがボク、ノワールプペ!」
自己紹介をする黒い物体。その姿は、キン肉族の少年を模した人形である。
真っ黒い生地で、乱雑な縫い方をされた人形。それはまるで、裁縫に慣れていない子供が作ったような、稚拙な作りの人形である。
背中には小さなコウモリ羽根が生えていて、小悪魔を思わせるような容姿である。
「プペプペプペプペプペッ! まったくしょうがないないよねー、こいつ。せっかくのデヴィルジュエルを、ムダにしちゃうなんてさー」
ノワールプペは、仰向けに倒れているグレート・ザ・屍豪鬼の上に乗っかり、あぐらをかきながら、頭の後ろで腕を組んでいる。
「しかもこいつ、デヴィルジュエルをつかいこなせなくて、サイゴはデヴィルディスペアにクわれてやんのー。チョーだッさー」
ノワールプペはあぐらをくずし、かかとでドカドカと、グレート・ザ・屍豪鬼を蹴り叩く。
「プペプペプペプペプペッ! こいつチョーだめだめ! やくたたずすぎ! チョーださださ! あのおカタにかわって、ボクがおしおきしてあげるよー!」
ノワールプペのかかと叩きは、どんどんと激しくなっていく。あまりの激しさに、グレート・ザ・屍豪鬼の身体がバタンバタンと暴れ動く。
「やめなさい!」
よく通る凛とした美しい声が、周囲を突き抜けていった。マリはノワールプペを睨みつけ、怒りをあらわにしている。
「プペプペプペプペプペッ! なんでー? なんでやめなきゃいけないのー? おしえて! おしえてー!」
ノワールプペは、まるで無邪気な子供がふざけているかのように、悪戯っぽく笑っている。そして、かかと叩きを、更に激しくする。
「やめなさい! ノワールプペ! グレート・ザ・屍豪鬼は正々堂々と、戦いぬいたのですよ! 結果は敗戦でしたが、グレート・ザ・屍豪鬼は最後まで、全力で戦い尽くしたのですよ! そんな超人を愚弄する権利なんて、誰にもありはしないのです!」
ノワールプペは更に声を
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