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美少女超人キン肉マンルージュ
第2試合
【第2試合】 VSノワールプペ(1)
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肉マンルージュ様……燃えているのですね! 燃え盛っているのですね! あまりの炎の強さに、ミーノは……丸焼けになりそうですが……」

 可愛らしい少女の、丸焼きのできあがり! ……しゃれでは済まされない。
 しかし、確かにスロープ上は、地獄のオーブンと化している。少しでも気を抜いたら、美味しくお料理されてしまうであろう。

“それにしても、あの炎……やばくね?”

“炎が高すぎて、ルージュちゃんがほとんど見えないんですけど”

“あれって、絶対に熱いよね? ……絶対、大変なことになってるよ、あれ”

“これから試合なのに、なんで自らすすんで、命がけの入場行進してんだろ?”

 観客達も気づき始めていた。今、目の前で行われている入場が、生死を賭けた戦いであるということに。

「ああ……キン肉マンルージュ様……キン肉マンルージュ様は、大丈夫なのでしょうか……この灼熱の中、平然と歩き続けていますが……」

 ミーノは心配そうに、キン肉マンルージュの顔を覗いてみる。するとキン肉マンルージュは、どこも見ていない目で、遠くを見つめていた。そして、何やらぶつぶつと呟いている。

「うふふ……成功よ……成功だわ……これだけの演出なら、キン肉マン様にも、キン肉万太郎様にも、顔向けができるよ……キン肉マンの名を持つ者として、恥ずかしく入場になったよ……うふふふふ……さすがは、わたしだよ……」

 ミーノの心は氷ついた。入場に賭ける想いの強さは、キン肉スグル、キン肉万太郎以上のものがある。さすがのキン肉スグル、キン肉万太郎も、生死を賭けるほどの入場は、当然だが、したことがない。

「ああ……キン肉マンルージュ様……すごいのですぅ……すごすぎるのですぅ……もはや、やりすぎを通り越して……苦行と化しているのですぅ……」

 炎に照らされ続けたミーノは、思考能力が極端に低下した状態にあった。そんな半死半生な状態のミーノは、キン肉マンルージュの背中を、ぼんやりと見続けている。

「ああ……さすがですぅ……さすがなのですぅ……燃えていますぅ……キン肉マンルージュ様が、燃えているのですぅ……私には見えますですぅ……キン肉マンルージュ様の、燃え盛る魂が……」

 確かに、燃えていた。実際に、燃えていた。
 キン肉マンルージュの背中に生えているダンボールの翼は、当たり前であるが、燃えやすい。着火するのは、しごく当たり前のことである。

「おおお! 燃えている! 燃えています! キン肉マンルージュ選手の翼が、本当に燃えています! 本物の炎を背負う、まさに炎のプリンセス! ここまでやるのか! すごいぞ、キン肉マンルージュ!」

 アナウンサーの声が響き渡る。ミーノも、観客達も、マリでさえも、誰もがキン肉マンルージュの演出であると思って
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