第2試合
【第2試合】 VSノワールプペ(1)
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ュ!」
キン肉マンルージュの言葉を聞き、観客席がざわつく。
“プリンセス? 花嫁さんじゃなくて?”
“どうみても結婚式だよなあ”
“あのドレス、どう見てもロイヤルじゃなくて、ウエディングだよな”
キン肉マンルージュは、頬をぷくぅと膨らませる。
「ほ・の・お・のプリンセスぅぅぅぅぅ! キン肉マンルージュぅぅぅぅぅぅぅ!!」
ふてくされた声で、キン肉マンルージュは叫ぶように言い放った。
“ぼぉッ! ごおおおおおぉぉぉぉぉッ!”
突然、キン肉マンルージュの感情に反応したかのように、スロープの両端から、ごおっと炎が上がった。
「女は度胸! 2も度胸! 3、4がないなら、それも度胸!」
キン肉マンルージュは、顔に掛かっているベールを静かに上げた。そして、いかにもお上品さを意識していますよと言わんばかりの歩き方で、スロープ上を歩き出した。
自分でプリンセスだと豪語するだけあって、気品溢れる、お上品な入場をする。しかしその出で立ちは、レッドカーペットの上を歩くプリンセスというよりは、バージンロードを歩く花嫁さんである。
「キン肉マンルージュの半分は、度胸と優しさでできてマッスル!」
バージンロードを歩く花嫁さん……もとい、プリンセスは、両側が激しく燃え盛っている、炎のスロープ上を歩いている。
“おおお! これは凄まじい! キン肉マンルージュ選手、さも当たり前のように、炎の中をゆっくりと歩んでいます! その姿は、まるで炎の花嫁さん……もとい、炎のプリンセスだあ!”
解説席にいるアナウンサーが、興奮した様子で声を上げた。その裏で、ミーノは腕で汗を拭いながら、ふらふらとスロープ上を歩いていた。
「……あつい……あついのですぅ……」
両側が燃え盛っているせいで、スロープ上はとんでもない温度になっていた。更に、炎のせいで酸素が燃えてしまっているのか、空気が薄い気がする。
「……これは……ダメですぅ……試合前に、体力が無くなってしまいますぅ……キン肉マンルージュ様は、この状況、大丈夫なのでしょうか……」
ミーノはそっと、キン肉マンルージュの顔を覗いてみた。すると、キン肉マンルージュは顔じゅうに玉のような汗を流し、はぁはぁと息を荒くしていた。
「……私よりも、大丈夫ではないご様子……コスチュームの上に、更にドレスを着ていますし……あれではもう、修行ですぅ……荒行なのですぅ……」
ミーノは顔を横に向けて、炎を見つめる。
「ああ……燃えていますぅ……すぐ横が燃え燃えですぅ……でもきっと、この炎の演出は、キン肉マンルージュ様の心の現われ……内に秘めたる、キン肉マンルージュ様の魂を表したもの……きっときっと、そうなのですぅ! ……ああ、キン
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