第2試合
【第2試合】 VSノワールプペ(1)
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マリであったが、アナウンサーがそれをよしとはしなかった。
観客達はスロープ横を歩いているマリに注目し、声援をおくる。
“伝説超人の時代からご活躍だった、伝説の立会い人、二階堂マリさんだあ!”
“生きる偉人! マリさん! 現代では新世代超人達のお袋さんだぜ!”
“ルージュちゃん、凛子ちゃんのお母さん、マリさん! やばいよ! やばいよ! 神すぎるでしょ! そんなリアル神設定!”
マリは静かに歩き続け、そしてリングサイドにたどり着いた。マリは観客席の方に向き直ると、控えめな礼をする。
「みなさん、キン肉マンルージュを、どうぞ応援してあげてくださいね」
礼儀正しい、美しいおじぎを見せられ、観客達は清々しい気持ちにさせられた。
“れでぃーす、あぇんど、じぇんとるマッスル!”
会場に設置されているスピーカーから、キン肉マンルージュの肉声が流れだした。
“プリプリプリティ、ルージュなマッソォゥル! キュンキュンキュートなハートもマッソォゥル!”
そして先ほどの入場でも歌われていた、キン肉マンルージュによる謎のアカペラソングが始まった。
“全身ピンク、でもルージュ(赤!)マッスル守護天使、キン肉マンルージュゥッ!”
キン肉マンルージュのテーマソング。ひらひら、きらきら、ピンク色。そんな気分にさせられる歌が流れる中、キン肉マンルージュの控え室のドアが、勢いよく開かれた。
“超人強度は控えめだけど〜、絶対倒すよ悪行超人〜”
控え室から、ピンク色の光に包まれた球体が飛び出してきた。そして球体は、スロープ上で、ぱぁんと弾ける。
“おおおおお! ……んんんんん?!”
キン肉マンルージュの登場を心待ちにしていた観客は、キン肉マンルージュの姿を目の当たりにして、またも頭の中を疑問符でいっぱいにした。
観客達の前に姿を現したキン肉マンルージュは、顔に真っ白いベールを掛け、真っ白いドレスを身にまとっていた。
手にはブーケを持っていて、花を包んでいる紙には
“肉”
の文字が、ドット柄のようにプリントされている。
背中には、またもダンボールとは思えない完成度の、真っ白い羽根が生えている。
足元が見えないほどに長いドレス。その裾を、ミーノは後ろから掴み上げている。
キン肉マンルージュの姿を目の当たりにした観客達は、全員が全員、同じ事を思った。
“……結婚式?”
キン肉マンルージュの姿は、どう見ても洋装の花嫁であった。
「キン肉マンルージュ様……やっぱり皆様、花嫁さんにしか見えていないみたいですぅ……」
ミーノの言葉を聞いて、観客達の反応を見て、キン肉マンルージュはわざとらしい大声で言い放った。
「炎のプリンセス、キン肉マンルージ
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