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我が剣は愛する者の為に
腐敗した街
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 それらを判断する為にも、普段の兵士の行動を観察する必要がある。」

俺の説明を聞いて納得したのか、近づいてくる兵士に注意を向ける。
息を潜めながら、兵士の言葉や行動を観察する。

「おい、まただぜ。」

一人の兵士が倒れている人に向かって言う。

「けっ、汚い野郎たちだ。
 おら、どけ!」

差して通行の邪魔でもないのに、兵士は持っている槍で倒れている人の腹を殴りつける。
それを受けて、倒れている人はゆっくりと眼を開ける。

「た、助けて下さい。
 もう、立てる力も・・・」

「うるせぇ。
 ゴミのようなお前が城に仕える俺様に話しかけるんじゃねぇ!!」

そう言って、再度槍で殴りつける。
もう一人の兵士も、近くに倒れている人に向かって同じ様な事をしていた。
それを見ただけで充分だった。
俺達は事前に打ち合わせでもしたかのように、家から一斉に飛び出した。
ちなみに豪鬼は美奈がいるので、出てきていない。

「あぁ?
 何だテメェらは!」

突然、現れた俺達に少し動揺しながらも、槍を向けて言う。
しかし、すぐに俺達の存在に気がついた。

「お前達、旅の者だな。
 それにいい女を連れているじゃねぇか。」

まるで品定めをするかのように星と月火を、上から下に舐めるように見る。
それを不快に思った二人はそれぞれの得物を抜く。

「貴様ら外道に語る言葉などない。」

「けっ!」

唾を倒れている人に向かって吐く。

「おい、生意気な女には躾が必要だな。」

「ああ、その通りだな。」

もう一人の兵士も下衆のような笑みを浮かべて、槍を構える。
どうやら、腕に覚えがあるようだ。

「男には用はねぇ。
 金目の物を奪って、女は夜の酒にでも使うかぁ!!」

そう言って、槍を俺と一刀に向けて、接近してくる。
三人は構えるがそれよりも早く俺が二人に接近した。
両手を氣で強化して、二人が持っている槍を掴む。

「「なっ!?」」

俺の速さが全く見えなかったのだろう。
振り払おうとするが、掴んでいる槍はビクともしない。

「お前達には容赦しないぞ。」

左脚を強化して左にいる兵士の顎を思いっきり打ち上げる。
真上に二メートルくらい跳び、それを見て唖然としているもう片方の兵士の胸ぐらを掴む。
落下してくる兵士に胸ぐらを掴んだ兵士を、上から叩きつける。
下敷きになった兵士から、骨が折れる音がしたが気にしない。
依然と胸ぐらを掴んだまま、兵士を水平まで持ち上げる。

「た、助け」

何か言おうとしたが、その前に俺が胸ぐらを離す。
素早く両手で握り拳を作り、兵士の胸に向かって全力で突き出す。
ボキボキ!!、と肋骨などの骨が折れ、そのまま真後ろ
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