とっておきの夏(スケッチブック×のんのんびより)
レッツ、クッキング!
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木陰は卓がいる(はずの)方向を振り向いたが卓はすでに麦茶を飲み終えて台所を出ていったあとで、もうそこには誰もいなかった。
小鞠「……え?」
小鞠が固まった。
木陰「でも確かにここにいたのよ。まさか誰も見てないの?」
ううん、と空が首を横に振った。
このみ「私も見てないよ?」
なっちゃん「あたしたち何も見とらんし、そもそも人の気配すら感じんやったですよ?」
木陰「え?」
葉月「あの…その食パン、なんか妙に冷たくないですか?」
そっと食パンに触れた葉月が言った。
小鞠「…え?」
このみ「あれ、流しにグラスが置いてあるよー?さっきまでなかったのになあ」
流しに使用済みのグラスが置かれていることに気づいたこのみが言った。
木陰「…え?」
なっちゃん「空閑先輩、先輩が見たモノってもしかして幽霊やなかとですかー?」
なっちゃんがからかうように言った次の瞬間。
小鞠「みみみ、皆さん!続きはオーブントースターさえあればどこででもできるので居間でやりましょう!」
顔面蒼白になった小鞠が言った。
木陰「そそそ、そうね。トースターどこ?持っていくわよ」
同じく顔面蒼白になった木陰が言った。
小鞠「ありがとうございます。2人で運びましょう!! 皆さんはすみませんが他のものを持ってきて下さい!」
言うが早いか2人はトースターを抱え、廊下に通じる扉を勢いよく開けた。
小鞠「水周りってよく出るんですよねー。水周りはほんとーにまずい!!」
木陰「ええ、何とは言わないけど出るのよね。あと柳の下とか病院とか…」
小鞠「そうそう、お墓とかトンネルにも!」
2人は駆け足で脱兎の如く去っていく。あとの4人はそれを呆れた表情で見送っていた。
空:効果は抜群だ…。
なっちゃん「ずっとやられっぱなしやったけん仕返ししただけなんやけどねえ」アハハ
このみ「ねえ葉月ちゃん、木陰ちゃんってお化けとか苦手なの?」
葉月「はい、ハロウィンの幽霊の仮装でさえダメで…。ひょっとして小鞠ちゃんもですか?」
このみ「そうなんだよねー。こないだ神社でやった肝試しでは小鞠ちゃんが一人でお化け役をやったんだけど、なっちゃん(=越谷夏海)曰く大声で泣き叫びながら鈴をガランガランうるさいぐらい鳴らしてたとかで…」
葉月「そ、そうなんですか…」
空:空閑先輩も小鞠ちゃんも怖がり屋さんなのだ。 フッ
このみ「ま…まあ共通点もあったし、きっと仲良くなれるんじゃないかな?」アハハ
ーーー図らずも木陰と小鞠の意外な共通点が見つかったのだっ
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