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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第10話:激突のヤイバ
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小狼達が変身した三人のライダー……ナイト、サガ、歌舞鬼。
彼らはこちらへ襲い掛かってくるライオトルーパーへ向かって走り出していく。
ライオトルーパー達の射撃を避けながら近づいていき、まず彼らに斬りかかったのは歌舞鬼。
「おらよ!」
歌舞鬼は手に持った音叉を一本の刀"鳴刀 音叉剣"に変え、ライオトルーパーの一体へ振り下ろす。
向かってくるライオトルーパー達を切り結んでいく。
途中、ライオトルーパーとの鍔迫り合いを行っている最中に別のライオトルーパーが背後から襲い掛かってきた。
だがしかし、自分自身がタイミングよく一歩引いて目の前のライオトルーパーとを背後から襲い掛かってきたライオトルーパーをぶつけさせる。
「そぉら!」
「「ぐあっ!?」」
さらにそこへ、音叉剣を振るい翳して二体を一閃。軽く吹っ飛ばし変身状態を解除させるまで追い込ませた。
こうしてライオトルーパー達は応戦しようとするも、歌舞鬼に変身した黒鋼の洗練された剣捌きに太刀打ちできないでいる。
「どうした?もう終わりか」
「フォーメーション・α-4!」
ライオトルーパー達は一旦、歌舞鬼から離れると一か所に集まり、ガンモードへ変形させたアクセレイガンの銃口を向ける。
引き金を引き、銃撃音があたりに響き渡りながらいくつもの銃弾が歌舞鬼へ降り注ぐ。
距離を離すことで何とか回避しながら、歌舞鬼は次なる一手を繰りだろうとする。
「この姿であの技が使えるか試してみるか」
歌舞鬼はそう呟くと、音叉刀を両手で握りしめて構えた。
その切っ先からは何とも言いきれない闘気がまとい始め、やがて充分に気が溜まった所を見計らって勢いよく振りかざした。
「―――破魔・竜王刃!」
「なんだ……ぐあああああ!!」
歌舞鬼から放たれた斬撃がライオトルーパー達を襲う。
破魔・竜王刃……黒鋼が使用する剣技の一つであり、彼の必殺技の一つとも言える強力な一撃。
普段なら生身で放つのだが、身体能力が強化されている変身した状態で放ったその一撃はライオトルーパー達を軽く吹き飛ばした。
「安心しろ、殺しちゃいねえぞ」
そう言いながら歌舞鬼は既に気を失ったライオトルーパーの変身者へ向けてそう言った。
黒鋼自身、過去に無駄な殺生をしないために自らの主・知世姫にかけられた人を殺めるたびに強さが減る"呪"をかけられた事により、極力人を殺めないようしていた。
今回も、一応命までは取らないよう手加減をして繰り出したはずだった……。
「しっかし手ェ抜いたはずなのにあそこまで威力とは。鬼の力ってのも厄介なものだな」
歌舞鬼は手に持っている音叉刀を眺めながら、自身に宿した鬼の力を関心していた。
―――――
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