暁 〜小説投稿サイト〜
ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第9話:変身するカクゴ
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
戦っていたのに謎の場所に放り出せた三人は戸惑う。

「ファイさん!?黒鋼さん!?」

「なんだ、ここは」

「……ただの広い空間、じゃないってのはわかるよね」


なぜこんな所へ呼ばれたのか戸惑う三人……そこへ、姿を現すのは三人の男性。

一人は和服の衣装を纏った男性。
もう一人は西洋風の貴族服の男性。
そして最後は黒髪を逆立てた現代服の男性。

突然現れた男達は、まず和服の男性から話してく。

『hello!お前達が俺達の力を受け継いだ奴らか!』

「受け継いだ?」

「えっと、貴方達は一体何者?」

『お前達の受け取ったアイテムの前任者、と言えば分かるかな?』

貴族服の男はそう言いながら、小狼達へ人差し指を向ける。
三人の手元にはカードデッキ、変身音叉、サガークが浮かび上がる。
それを目に移した後に現代服の男が小狼へ視線を移し、その口を開く。

『……お前達にも、叶えたい願いはあるんだろ?』

「―――あります。どうしても叶えたい願いなら」

『その願いの先に生き残れなかったとしても、か』

「……死ねません、おれの願いを……サクラの記憶を取り戻すためには、絶対に」

小狼の真っ直ぐな瞳を現代服の男は暫し眺める。
やがて三人の男は口元に笑みを含め、三人に言葉を告げる。


『だったら、その願いを決して諦めるな。命半ば落とした俺達の代わりに』


『へへっ、仲間を裏切ったりロクな最期迎えられなかった俺が言うのもなんだけどよ……守ってやれよ、お前達こそ』


『少々不安だが、任せるとしよう。存分に使いたまえ。人間達』


その言葉と共に、三人の男達の姿は透けるように消えてしまう。
やがて、小狼達がいた謎の空間はまばゆい光と共に消えてゆく。


――――


夏海とサクラを追い詰めたオルタナティブはライオトルーパー達に逃げ場を生み出さないように取り囲むと、抵抗させないように捕まえるため近づく。

「大人しく捕まれ!」

「やーん!モコナ達ぴーんち!」

「いや…!」

オルタナティブがサクラへ手を伸ばそうとする。
その時、巨大な"翼"が通り過ぎ、サクラ達を取り囲むライオトルーパー達を掻き切って吹っ飛ばした。
オルタナティブが振り向くと、巨大な蝙蝠型のモンスターがこちらへ突っ込んでいく光景が広がっていた。

『ギシャアア!!』

「コイツは……ぐあああ!?」

「え、なんですか!?」

夏海が視線を向けると、オルタナティブが蝙蝠型のモンスターに空高く突き飛ばされる光景が広がっていた。
一体何が起きたのか、サクラが辺りを見回すと小狼達の姿が目に入る。

「小狼君!」

一方、小狼達三人。
彼らは先程会っ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ