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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第8話:手掛かりのダンペン
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御飯を食べるファイはとある疑問をぶつける。
対して焼き魚の身を器用にほぐしている黒鋼が尋ねると、彼はこう告げた。
「いやさ、士君達のこれまでの旅を聞いてみたところでさ。今まで旅してきた仮面ライダーの世界じゃ、それに相当する怪人達がいたそうだね」
「それがどうした?」
「それなら怪人達と戦うライダー達がいるはずなんだよね。現状はネオライダーとかいう奴らがいるだけだけど」
「ネオライダーが【この世界の仮面ライダー】ってことになるんじゃねえのか?」
焼き魚の身を口にしながら、ファイの疑問にそう答える黒鋼。
うーんとスプーンを顎に当てながら、ファイは言葉を続ける。
「オレもそう思ったんだけど、さっきのニュースが気になってね」
「さっきのニュースってG3ユニットのことか?」
「ああ、もしかしたら【ネオライダーに対抗する誰か】がいるんじゃないか。と思ってね」
ユウスケの言ったG3ユニットの事から『ネオライダー以外の勢力』がいるんじゃないかとファイは語る。
実際の所、思うところはあった……幽汽にトドメを刺されようとした小狼を助けた狙撃。
それがネオライダーと敵対する勢力に所属する誰かのモノだったら全ては話がつく。
しかし、黒鋼が割って入り、ファイの言う別勢力について否定する。
「馬鹿。仮にそんな奴らがいたとしても、協力するとは限らねえ」
「ええー、そりゃないよ黒ろーん……いい考えだと思ったんだけどなぁ」
「ま、ネオライダー以外のライダーがいるってのはいい線じゃないか?」
そこへオムレツを食す士がフォローを出す。
士が言う通り、ネオライダーと対する誰かがいる以上、何らかの情報を持っていてもおかしくはない。
もしかしたらサクラの記憶の羽根に関する手掛かりを持ってる可能性もある。
それを示した時、小狼の表情にも少し明るさを取り戻す。
「その人達の情報についても探さないと」
「だねぇ、厄介な障害を何とかできる目途はたったし、遅れを取り戻さないと」
ファイは小狼の言葉に便乗しながら、手元にあった湯飲みを熱がりそうにしながら緑茶を飲む。
その会話を聞いていたサクラが浮かない顔をしており、それに気づいた夏海が話しかける。
「どうしたんですか?サクラちゃん?」
「いえ、なんでもないの。なんでも……」
夏海を心配させないように笑顔でそう答えるサクラ。
その光景を見ていた士は、内心で『やれやれ、大体わかった』と思いながら、再び食事にありついた。
―――――
ネオライダーの世界、ネオライダー本拠地。
バーにて屯するウワバミは、この場に似つかわしくないであろう一升瓶から酒を朱色の杯へ注いで飲んでいた。
そこへ黒服を纏った一人の女性が彼の下へ
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