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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第7話:次元のマジョ
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驚くユウスケへ、侑子は笑みを浮かべて返す。
そのあと、小狼達はこの世界で起きた事を話した。
この世界で士達に会った経緯。
一緒にサクラの羽根を探してくれると約束してくれた事。
そこに現れたネオライダーと名乗る集団。
その話を聞いた侑子は、口元に笑みを浮かばせて喋る。

『なるほどね、仮面ライダーが存在する世界に来るとはね』

「なんだ?仮面ライダーがまるで存在しないような口ぶりだな」

『少なくとも、私の世界では絵空事のモノなのよ。その世界で実在するモノが別の世界なんてないなんてこと珍しくもないでしょ』

「確かに。ライダーが存在しない世界もあるんだ、そういう世界もあるってことか」

士は一人納得したような様子で侑子の言葉に納得する。
やがて侑子は、小狼達へ願いについての尋ねる。

『要は貴方達に突っかかってくるライダー達をなんとか対抗できるようにしたい』

「……はい。仮面ライダーに変身できる士さん達に頼ってられない。おれ達も戦いたいんんです」

『なら、こういうのはどうかしら?』

侑子は口元を笑みを再び浮かばせ、小狼達へ言い放つ。
小狼、黒鋼、ファイの参人を指差しながら。


『―――ライダーにはライダーを、貴方達が仮面ライダーになりなさい』


「えっ!?」

「なっ!?」

「ほほぉ…」

小狼、黒鋼、ファイは侑子の言葉を聞いて思わず声をあげる。
その話を聞いていたユウスケが侑子へ尋ねる。

「待ってくれ!侑子さん、小狼くん達を仮面ライダーにできるんですか?」

『その手段はなくはない、と言ったところよ』

「マジで!?」

『但し、ただで仮面ライダーになれるわけではない。その対価も決して安くはないわ』

「まあ、そうだよね。その対価って今のオレ達に払えるの?」

分かっていたかのようにファイが侑子に尋ねる。侑子はその問いに首を横に降りながら答えた。

『本来だったら貴方達だけでは足りない。だけど、この場に巡り合ったからこそいける(・・・・・・・・・・・・・・・・)のよ』

「あん?この場に巡り合っただぁ?」

「もしかして……士さん達が?」

黒鋼は侑子の首を傾げ、小狼は何かに気付いたのか士達を見やる。
この世界で巡り合った人物といえば、士達以外にいない。
小狼達の視線に気づいた士は、溜息を付きながら切り出す。

「まったく、俺の万能さも罪なものだ……で、どうするんだ?小狼」

「え?」

「お前、いやお前達はライダーになる覚悟はあるのか?」

士は真っ直ぐな小狼に尋ねる。
尊大な彼だが、その瞳に宿す真剣さは伝わった。
―――この人がどんな旅をしてきたのかは知る由もないが、その経験からくるものだろう。

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