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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第7話:次元のマジョ
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る手段がないか探さないと」

小狼は悔しそうに顔をゆがめる。
モコナは何度か頷くと、自分の手を打つ仕草を打つと『とある人物』の名前を告げる。

「そうだ!侑子に聞いてみよう!」

「「「侑子?」」」

士、ユウスケ、夏海はいきなり出てきた謎の人物の名前に首をかしげる。
黒鋼は苦虫を噛み潰した表情でモコナに言い放つ。

「おい、まさか次元の魔女に尋ねるのか?やめとけ」

「えー、そんなに邪険に扱う事ないじゃよくろろん。侑子に言いつけるよ?」

「黒鋼だ!」

鬼の形相でモコナに迫る黒鋼。その横では士がファイに質問を問いかける。

「おい、誰だ?侑子って」

「ああ、士君。侑子さんってのはオレ達を旅に出させてくれた凄い人っていったところかな」

……侑子、もとい、壱原侑子。
こことは別の次元にある『日本』にて願いを叶える店の主を営む女性であり、彼女は店へやってきた客の願いをそれ相応の対価と引き換えに叶えるという。
小狼達が初めて居合わせた時には四人の次元の旅を叶えた人物でもあり、その後も旅先での難題に直面した時にはちょくちょくお世話になっている。

その話を聞いたユウスケは、侑子の話を聞いて感心する。

「凄いな、他の世界にまで知ってるなんて侑子さんって何者なんだ?」

「さてね、オレ達もよくわかってない事多いな」

「はん、胡散臭いにもほどがあるな。信用するのはどうかと思うぞ」

士はそう言いながら鼻で笑う。それに対して『お前が言うか』と言わんばかりにユウスケは呆れた表情をする。
やがて一旦静かになると、モコナの額の赤い宝石から光が出て、そこから映像が浮かび上がる。
映ったのは、妖艶な雰囲気を醸し出す黒髪の女性。彼女……『壱原侑子』は振り向くと一同に対して口を開く。

『――あら、モコナ。それと貴方達久しぶりね。元気にしていたかしら』

「侑子!久しぶり!」

「侑子さん、お久しぶりです。お元気そうでなによりです」

モコナとサクラは純粋に笑顔で挨拶をする。
その傍では夏海が驚いたりしており、士に突っかかる。

「士くん!モコナから映像が出てます」

「落ち着け!しっかしあの白毛玉、あんなに便利なものだったとはな」

『あら?どうやら他にも人がいたようね』

騒ぐ二人の存在に気が付いた侑子は目を細める。
まるで何かを見透かすような瞳を見て夏海はたじろぐが、一方士は臆せず会話に参加する。

「アンタが次元の魔女ってやつか」

『ああ。貴方はもしかして、ディケイドかしら?』

「…!!」

「え、士の事を知ってるのか!」

『ええ、世界の破壊者ディケイド。その悪名高さは次元を超えて色々と入ってくるのよ』

士のことを知っていた事に
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