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緋弾のアリア ──落花流水の二重奏《ビキニウム》──
予期せぬ事態
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2つ目のポイントね」


「消去法で考えれば、手掛かりの残りにくい方法──古典的手段を採っているはずなの。尾行とか、覗きとか、《魔剣》の装備次第では狙撃銃で鷹の目とかね。何処からアタシたちを偵察してるのかは分からないけど、こういう手段に絞られてくるの。少なくとも、すぐ近くには居る。何より《魔剣》の素性は知られてないから、尻尾を出さない限りアタシたちは気付けないのよ」


そうして、アリアは薬指を立てた。赤紫色の瞳で、キンジを見据えながら。


「これは極論だけど、《魔剣》は、いつでも白雪を狙えるの。でも、アタシたちはいつ《魔剣》に接近されるかが分からない。……『なるべくお互いから離れないようにして』っていう意味、もう分かったでしょ? 最低でも白雪の護衛は1人必要なんだから、隙を見せちゃいけないの。3人揃って護衛できる時はするけど、もしかしたら用事でバラバラになる日もあるだろうから」


彼女の言いたいことは、もう分かった。それは当の本人であるキンジも、はたまた護衛される立場の白雪も、大いに察し得ることだろうと思う。目前に迫った脅威に臆することなく、或いはそうなれども──彼にとって決して守るべき約束と、護るべき者のためには、最善の解答だった。


「アンタも男なら──自分の幼馴染くらい、命懸けで護りなさい」


遠山キンジがそれに背くのには、大した時間は要らなかった。
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