146 炎を操る暴君、ネロ
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火炎を鞭のようにしてさりに襲い掛かった。さりは慌てて武装の能力を発動させて己を守る。
「やめろ!この!」
一人の男性がネロを持っていた刀でネロを斬ろうとした。
「邪魔だ!」
しかし、ネロの火炎放射を受け、それを払うのにやっとだった。
(あいつ・・・!!)
さりはネロに近づかれた。
「女!何が何でもテメエを燃やしてやる!」
「ふ、ふざけんじゃないわよ!」
さりはネロに飛び込んだ。
「ほう、そっちからくれるのか。有難いな・・・」
ネロは相手から降伏してくれたかと思った。と、その時、何かが腹部に刺さった。
「うお!?」
「これは燃やせなかったみたいね・・・。もう終わり・・・よ!」
護符の所有者はあるものをネロから引き抜いた。金剛石の槍だった。それはさりが護符の能力を通じて出したものだった。
「何!?俺様が、やら、れ・・・た・・・?」
ネロは光と化した。
「これでやっつけたの・・・ね?」
「ああ、間違いない」
イマヌエルが現れた。
「イマヌエル・・・。どうして戦いに参加しなかったの?」
さりは聞く。
「済まない、君達の戦いを見たかったのとあまり私が前線に出ると相手の手の内が知られてしまうからなんだ。名古屋で君が襲われそうになった時も、杯の所有者が赤軍や東アジア反日武装戦線に襲われた時もネロが持っていた赤軍が発明した機械を破壊したが、その時も気付かれずに壊したんだ。ただ、クリスマス・イブの時の君の名古屋での戦いでは君のお姉さんの旦那によって呼ばれた身だから前に出てしまったが・・・」
「そうだったの・・・」
「さあ、誰か皆にネロを倒した事を報告してくれないか?散らばった皆も君達が無事か不安に思っているに違いない」
「わ、私がやるわ」
杉山の姉が名乗り出た。支給された通信機器を取り出す。
「こちら本部守備班。先程襲ってきた男は倒しました。全員無事です」
「こんな戦いが始まるのか・・・」
さりは呟くと、別方向で戦いに行った二人の姉と弟のように可愛がった従弟の無事を祈った。
移動中のかよ子は通信機器で報告を聞いていた。
「杉山君のお姉さんの声だ・・・。あの『敵』を倒したんだって・・・」
「そっか、良かったね〜」
「お、お姉ちゃんは、お姉ちゃんは大丈夫なのかい!?」
友蔵はかよ子に迫った。
「全員無事って聞いたから大丈夫だと思います・・・」
かよ子は友蔵を暑苦しく思いながら返答した。
「お姉ちゃん、良かった、良かった〜!儂がまる子の方に着いて行ったばっかりにお姉ちゃんの傍にいてやれなくて!」
友蔵は涙を流した。
「アンタ、大袈裟ですよ。それに戦いは始まったばかりです」
椎名が忠告した。
「ああ、すまんかった、すまんかった・・・」
その一方
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