第六百二十五話 信長とお茶その一
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信長とお茶
茶道部の部員は菅達五人に織田信長の話をはじめた。
「皆さんはご存知だと思いますが」
「物凄い有名人ですからね」
「私達も知っています」
外国人であるスターリングと蝉玉も答えた。
「戦国を終わらせた人ですね」
「傾奇者で新しいものが好きで」
「鉄砲も沢山使って」
「楽市楽座もしましたね」
「そうでした、まさに英雄でした」
部員は二人に話した。
「あの人は。ですがお酒は飲めなくて」
「それが意外って人もいたんですよね」
スターリングが応えた。
「何でも」
「はい、苛烈で短気なイメージがありますね」
「どうにも」
「ですが必要以上に血を好まず」
決して無駄に殺戮を犯す様な男ではなかった、実際の信長は戦わなくてはならない時以外は戦わず殺す時もそうであった。
「色々言われていることも伝説で」
「その実はでしたね」
「思いやりのある人で常に自分を律していて」
そうしてというのだ。
「早起で規則正しい生活を送っていました」
「そうでしたね」
「お酒もです」
こちらもというのだ。
「飲まなかったです」
「というか飲めなかったですね」
「下戸だったので」
この時代ではもうこのことは定着している。
「ですから」
「お茶ですか」
「それを飲んでいました」
「甘いものが好きだったとか」
「そうでした」
その実はというのだ。
「創作でも今もある」
「苛烈で短気なイメージはですね」
「実は違っていまして領民からは慕われていました」
「善政を敷いて」
「そうでした」
このことは実は最初から指摘されている、重税ではなく産業の発展で収益を得る政策を推し進めていったのだ。
「悪人は許さず」
「治安もよくして」
「そしてでした」
「領民からは慕われていた」
「そうした人でした」
「無闇に殺さないで」
蝉玉も言った。
「善政も敷いていて」
「国も民もです」
「よくしていったんですね」
「それで飲むものは」
「お茶ですか」
「お酒は少し飲みますと」
それでだったという。
「酔い潰れる程で」
「本当に下戸で」
「それよりも」
「お茶ですか」
「そしてお菓子ですか」
そちらに親しんでいたのだ。
「好きだったのは」
「はい、それでその信長さんが」
「お茶を飲んでですね」
「茶器も褒美にしまいて」
家臣達に与えてというのだ。
「そうしてです」
「茶道を広めたんですか」
「そうでした」
「そうでしたか」
「土地を与えていますと」
当時の褒美の代表的なものだった。
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