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おっちょこちょいのかよちゃん
145 藤木の行方
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た。大広間とも異なるまた別の部屋だった。そこに一枚の地図のパネルがあった。
「ここにありますのが私達の世界の地図です。この中央から南部の辺りが私達の本部のある地域です」
 フローレンスが差した本部周辺の場所は青く染まっていた。
「この青く塗られています場所が私達平和主義の世界の領土です。しかし、御覧の通り以前は全てが私達の世界とされていましたのですが、レーニンという男が戦争主義の世界を創り出した事で領土の争奪戦が始まりましたのです」
 フローレンスは地図の多くが赤で塗られた場所を指す。
「ここが戦争主義の世界とされています場所です。急速に勢力が拡大しまして殆どの領土が彼らの物とされてしまいました。そしてここにある細かい点ですが、私達この世界の人々は白い点、貴女達『あちらの世界』からやってきました人々は黄色い点、そして戦争主義の世界の人々は黒い点とされています。細かく表示はされてはいますが、これは私達が皆様に持たせました通信機器がこの地図に反映させています」
「この赤い点はなんなの?」
 かよ子の母は聞く。
「赤い点・・・?ああ、私達も初めて見ましたね。今は敵の本拠地に居座っているような状態ですが、戦争主義の世界の人間でないとなると、きっと赤軍や赤軍と同盟を組みました東アジア反日武装戦線の人間ではありませんかと思われます」
「赤軍達がここにいるって事はもう『向こう』にある護符、杖、杯が偽物だと解っているんじゃないの?」
 奈美子は聞く。
「はい、恐らく。そして私やイマヌエルが予想・懸念されます事は二つです。一つは赤軍は本物の三つの道具を強引にも手に入れる為にそれらの所有者であります三人の住みます地を戦争主義の世界の人間を送り込みながら襲撃します事。もう一つはもし私達が皆様をこの世界に引き入れたか解っていますならば、この地で争奪戦を行います事でしょう」
「大変になってきたんね・・・」
「ただ、問題になっています事は、先程仰りました藤木茂君は異能の能力(ちから)を持ちません身ですので、この地図では確認します事ができません事です」
「ああ、それでさっき長山君に行方の捜索を頼んだのね」
「はい」
「ん?今、この本部の近くに黒い点があるわ・・・!!それも二つ・・・!!」
 りえの母が確認した。
「つまり・・・!!」
 フローレンスは感づいた。敵が二人、この地に近づいているという事を。

 領土攻撃班、剣奪還班、そして藤木茂救出班はそれぞれ出発することになった。
「それじゃ、皆の健闘を祈るよ」
 その地にはイマヌエルも見送っていた。
「大野くうん・・・」
 冬田は大野に告げる。
「が、頑張ってねえ、私がいないけど・・・」
「おう、お前も泣いて皆に迷惑掛けんじゃねえぞ」
 大野は素っ気なく言って藤木救出班と共に向かう。
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