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おぢばにおかえり
第六十五話 心配していてその二十五

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「そうしたこともよ」
「見ることね」
「ええ、性格が形成されることは何かがあってだから」
 何もないということはないというのです。
「だからね」
「それでなのね」
「そう、だからね」
 私にさらにお話してくれました。
「そうしたことも何処となくでも聞いてみたら?というかあの子の大叔母さんのことを聞いてみたらいいわ」
「その慕う人のことを」
「かなり慕ってるのなら」
 それならというのです。
「そこからわかるかも知れないから」
「その人のこと聞いてみるのね」
「聞くのならいいことを聞いて」
 お母さんはいつも私にこう言っています、悪いことよりもいいことを聞いた方がためになるからだというのです。
「そしてお話することもね」
「いいことね」
「そう、お母さんがいつも言ってる通りにね」
「そうしてよね」
「彼のことを知ってあげてね」
「わかったわ。ただ阿波野君は本当にね」
 心から思いました。
「好き嫌いの激しい子ね」
「好きな相手には優しいのよね」
「凄くね」
 もう全肯定でにこにこと接します、私には妙にへらへらして馴れ馴れしい感じがするのは気のせいでしょうか。
「もう絶対に悪口を言わないの」
「そうなのね」
「けれどね」
 これがです。
「今も言うけれど」
「嫌いな相手については」
「もう全否定だから」
 それを隠さないです。
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