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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・前半-未来会議編-
第十五章 青の雷竜《2》
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 雨が落ちてくる空を見上げ、物思いにしばし更けた。
 そのなかでも、日来の長は歩き続ける。



「おい! 聞いてん……だろ、宇天の長さんよ!」
 セーランは前に飛ばすように、痛みが走る体を引きずりながら言った。
 口のなかは鉄を舐めた感じとそっくりで、左腕は力が入らない。
 そんな体で、セーランは叫ぶ。
「俺は、お前の頭を、ぶん殴りに来た。死んでも構わねえ、ような、こと言ってる。そんなおかしな頭、をさ」
 続ける。
「仲間はお前を、助けたくて。お前は、死を望んでて、よく分かわねえけど。俺は、お前に生きていてほしい」
 だから、
「生きろよ! 死ぬなんて、そんな、ことを……簡単に、口にするなよ」
 セーランは傷ついた左の腕を、何かを掴むように前に出した。
 その手は震え、赤い液が滴り落ちる。
「俺は、俺はさ。お前のことが好きだからさ、死んでほしくねえんだよ」
 頼む、
「だから、まだ。お前の元に行くまで――」
 その時まで、
「死なないでくれよ!!」
 泣いた。
 両目からは涙がこぼれ、肌を伝う。
 セーランは必死に、そう力一杯に叫んだ。
 雨はそんな彼の涙を流すように、強く降り、その傷ついた身体へと落ちた。
 誰しもがその光景を、ただ黙って、静かに、見続けていた。
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