第一話 カルネ村(後編)
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た大天使一体のみだった。
「な......何が起こった!?」
ニグンの言葉の後、周囲の魔法伝道師は次々と魔法を繰り出し、後続の天使を召喚していく。
「ふむ......天使といい魔法といい、やはりYGGDRASILLと同じか。その魔法は誰に教わった?」
「ひぃいいい!」
一人の魔法伝道師が石礫を投擲した。
その投擲を、ナバナは足で打ち返して顔面に当てる。
それだけで、一人の魔法伝道師の首は弾け飛んだ。
「別にあの程度の攻撃でダメージは受けないが?」
「すまない。ふざけた輩だからムカついた」
「それを言えば、奴らは全員ふざけた連中だと思うがな」
「くっ......上位天使(プリンシパリティ・オブザ・ベーション)!掛かれ!」
大天使はそのニグンの言葉に従う様に巨大なメイスをモモンガとナバナに向かって振り落とす。
「遅いぞ」
ナバナはメイスを蹴り上げた後、大きく跳んで大天使の顔面を蹴り飛ばすと、大天使は光の粒となって虚空に消えた。
「蹴りの一撃......だと?ありえんだろう!上位天使が人間の一撃で倒されるハズが無い!!」
「に、ニグン隊長!我々はどうすれば......」
ニグンはすぐに我に返り、懐から何かを取り出した。
「最上位天使を召喚する!」
ナバナとモモンガはニグンが取り出した物を見て警戒を強めた。
超位魔法以外なら封じ込められる【魔封じの水晶】......YGGDRASILLにもあったアイテムだった。
「見よ!最高位天使の尊き姿を!最高位天使(ドミニオン・オーソリティ)!」
暗闇に近くなる村の外が昼間の様に明るくなった。
目の前に神々しい光を放つ最高位の天使が降臨していた。
付近には天使の輝く翼が舞い散っている。
「これが......最大の切り札?」
「そうだ。お前達にはこの秘宝を使うだけの価値があると判断した」
ニグンは声を上擦らせながらそう続ける。
「魔神をも沈める神の御業の元に消え去るがいい!」
「......身構えて損をした。モモンガさん、後始末は僕がやるよ」
ナバナはモモンガの返答を待たずに最高位天使目掛けて跳んだ。
最高位天使に手刀を叩き込んだ瞬間、兜割の要領で真っ二つに分断され、光の粒子が宙に舞った。
ナバナが行ったのは空間の切れ目を可視化した【クラック】を最上位天使の身体を真っ二つにする様に重ねて開き、その【クラック】を手刀で破壊しただけだった。
空間の裂け目を可視化した【クラック】を開くと【ヘルヘイム】の森へと繋がる入口となるが、【クラック】が開いている状態で【クラック】そのものを破壊すると、物体の強度や質量・規模に関係なく、空間ごと対象を切断できる。
第十位階魔法に【現断(リアリティ・スラッシュ)】という魔法があるが、それの真似事
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