第一話 カルネ村(後編)
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使達と交戦していた。
だが状況は変わらない。
魔力がある限り無尽蔵に湧き出る天使はガゼフの武技を使用した攻撃でやっと倒せるレベル。
正直、兵士の中で天使を倒せる者は居ないだろう。
事実、一人、また一人と兵士が倒れていく。
ガゼフもまた、天使達の攻撃を何度も受け、致命傷も喰らって立っているのがやっとだった。
「その傷で良く立っているな」
ニグン・グリッド・ルーインは笑っていた。
「数々の武技を使いこなす様は見事だったが、それだけだ」
「舐めるなよ。俺は王国戦士長......貴様らの様な奴等に負けるわけにはいかない」
「そんな意地を張った所で、立っているのがやっとだろう。それにお前はここで死ぬ。死に様は無様に散らせてやる。その後はあの村人も殺して焼き払う。お前がどれだけ足掻こうと無駄なんだよ」
「......あの村には俺よりも強い御人がいる。無駄になるのはお前達の方かもな」
「ハッタリにしては見え透いている。地獄で村人達に詫びるといい。守れなくて申し訳なかったとな!」
天使の攻撃がガゼフに向かう瞬間、ガゼフと王国兵士達の姿が幻影の様に消えて、代わりに一人の姿が現れた。
黒いローブに身を包み、摩訶不思議な模様の仮面を付けたそれは、ゆっくりと手を広げて挨拶を始めた。
「お初にお目に掛かる。我が名はアインズ。アインズ・ウール・ゴウンである」
気が付くと、ガゼフはカルネ村の村人に囲まれていた。
近くには息のある兵士達も横たわっている。
「......!?ここは?」
「ここは村の倉庫だ。怪我人の治療場所として仮に開けられている」
「......ナバナ殿」
「お疲れ様。後は僕たちに任せてくれ」
ガゼフは淡く光るナバナの手に触れた瞬間、全身の痛みが消えていくのが分かった。
「そうか......感謝しま......す」
凄まじい眠気が急に襲い掛かり、ガゼフは意識を手放した。
全員の治療を終えたナバナはすぐに倉庫を飛び出して【クラック】を操作して【裏道】をモモンガの近くに出してワープした。
ーーーNow Loading......ーーー
ワープした直後、ナバナの耳に聞こえたのは嘲笑だった。
「アインズ、とか言ったか?お前はこの状況の中で我々に抵抗せず命を差し出せとは大きく出たな。どう考えてもお前が命乞いをするべきだろうに」
「拒絶、と受け取って良いのだな?」
「お前には選ぶべき選択が二つある。抵抗せず大人しく命を差し出すか、無力さを呪いながら嬲り殺しにされるか......好きな方を選べ」
「そうか......残念だ」
瞬間、モモンガは魔法を放った。
「【負の爆発(ネガティブ・バースト)】」
一瞬で天使の軍勢はその姿を消した。残っていたのはニグンの側に立ってい
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