第一話 カルネ村(前編)
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にモモンガに頭を下げていた。
「構わない。彼ならああすると思っていたよ」
しかしモモンガの声色は楽しそうに上擦っていた。
「宜しいのですか?」
「そうだな......良いか悪いかで判断するのなら、良くはないかな」
モモンガは顎を右手で撫でる様な仕草をして立ち上がり、【遠隔視の鏡】を仕舞う。
「まったく......変わらないな」
エントマはこの時、モモンガが笑っていたように見えた。
実際は表情筋の無いモモンガが笑えるわけもない。
「ナバナを連れ戻してくる。お前達は【ナザリック】の警備レベルを最大まで引き上げろ。それとこの村に隠密行動に長けた者か透明化のスキルに特化した者を数名送り込め。」
モモンガは左手で虚空を切り、暗闇の空間の中にその姿を消した。
その光景を、エントマとセバスは見送ることしか出来なかった。
ーーーNow Loading......ーーー
エンリ・エモットは妹のネム・エモットと共にカルネ村から少し離れた林の中を走っていた。
目の前で両親と村人達を惨殺された。
殺戮を行っていたのはおそらく【バハルス帝国】の騎士達だろうか。
【リ・エスティーゼ王国】と【バハルス帝国】との戦争はエンリの物心ついた時から続いている長いものだった。
それ故に、何故こんな事をされるのかといった疑問は浮かばなかった。
「お、お姉ちゃん......足、痛いよぉ」
「ごめんね......もう少しの辛抱だから」
カルネ村の近くにある【トブの大森林】には【森の賢王】を始めとする強力なモンスターが住み着く危険地帯らしい。
少なくとも帝国軍の兵士程度では太刀打ちなど出来ないだろう。
それは勿論、力を持たないエンリや妹のネムも同じだが、無慈悲に虐殺されるよりはマシと言える。
しかし、エンリは元よりネムの体力は既に限界に近かった。
普段、そこまで走る訳では無いネムは既に足が棒のように硬くなっており、肺でも上手く呼吸できていなかった。
そんな状態で足が動くはずもなく、ネムは転んでしまい、エンリの手を離してしまう。
「ネム!」
転んだネムに駆け寄ろうとした時、エンリの視界がブレる。
どうやら何かが頭に当たったようで衝撃から体が思うように動かなくなる。
当たったのは石礫のようだった。
頭から出血し、視界の左側は赤く染まって上手く周りを見渡せない。
「ったく手間を掛けさせやがって。村人は一人残らず殺すよう言われてんだから逃げんなよ」
「てか最近雑用ばっかだったから俺、体力落ちてるわ」
すぐ近くからバハルス帝国の騎士二人が話しながらやってきていた。
「ネム......!」
妹に伸ばそうとした手を騎士の一人が踏みつけた。
「はいはい、妹さんはゆっくり目の前で犯してか
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