第一話 カルネ村(前編)
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刑事がいた。
死んで尚、命を燃やし続ける少年がいた。
目の前のものを守ろうと必死な怪物がいた。
ゲーム好きな小児科医がいた。
自意識過剰な自称天才物理学者がいた。
最高最善の王を目指す少年がいた。
無数の世界の無数の物語、その中に光る星々が、ナバナの目の前で光となって輝き、怪物達を倒していく。
「ここは任せろ」
誰も見捨てずに戦い続けたお人好しなダンサーはナバナに声をかけた。
「僕と同じ......?ーーーそれより貴方達は一体」
「ここにいる皆、助けを求める人達を必ず助けたいと動き出した人たちだ。お前もそうだろ?」
「......ああ!」
「ならお前も......仮面ライダーだ!」
「仮面......ライダー?」
「ああ!だからさ、その心を忘れんなよ」
気付けば、怪物達の姿はなくなっていた。
そして、助けを求めた少女も居なくなっていた。
世界に、朝日が登っていた。
ーーーNow Loading......ーーー
疲れて眠ってしまっていたのか、ナバナはモモンガから貸し与えられた【ナザリック地下大墳墓】の一室で目を覚ました。
椅子に座ったまま寝ていたのか、腰や首に多少の痛みがある。
その痛みに懐かしさを覚えていると、部屋の扉の前から視線を感じた。
「あまりじっと見つめられるのは困るなーーーエントマ」
彼女......【エントマ・ヴァシリッサ・ゼータ】はモモンガからナバナの御付きをするよう命令を受けたNPCだ。
彼女も他のNPCの例に漏れず、殺意の篭った視線で見つめてくる為、良い気分はしない。
「よくお休みでしたね。そのまま眠り続けていれば良かったのに」
「まるで針のムシロだな」
「アナタは【ナザリック】を攻略した唯一の存在ですから。モモンガ様にとっては盟友でも我々にとっては倒すべき外敵である事に変わりません」
エントマは他のNPCと異なり、ナバナに対する態度は比較的穏やかだった。
他のNPCは言葉を交わす事すら嫌がるような素振りを見せたが、彼女は割と話をしてくれる。
「アナタを殺さないのもモモンガ様の為。だから余計な事はしないで下さい」
「......善処するよ」
ただ、エントマとうまくやっていけるとはナバナには思えなかった。
『ナバナさん、少しいいですか?』
そう思っていた矢先に、モモンガからコールが掛かった。
「どうかしましたか?」
『見て頂きたいものがありますので【大広間】まで来ていただけませんか?」
「......はい、わかりました」
モモンガの口調から何かしらの問題が発生したと考えたナバナは二つ返事で答えてしまっていた。
「そういえば、アナタはどうやって【ナザリック】の【大広間】に移動する
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