第一話 カルネ村(前編)
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に取った化け物がいた。
死への絶望に歪む面を見るのが好きで、遅効性の毒等を打ち込んでいた怪物がいた。
願望や怒りから生まれた怪物の中には救われる事を望んでいなかった人々もいたのか、ナバナのダメージがまったく通らない怪物もいた。
ナバナのように特殊な能力を用いる怪物もいた。
人々もナバナの予想に反した行動ばかりだ。
ナバナを他の怪物と同じように見て信用していない人や殺される事を望んでいた人はナバナの救いの手を振り払う。
勇気と蛮勇を履き違えた愚か者は武器も無いのに怪物に挑むように突撃しだす。
予想外の事態ばかりが起きて、ナバナの戦いは泥沼化していた。
「怪物に助けられるくらいなら死んだ方がマシだ」
「どうせお前もアイツらと同じだ」
「最後には私達を嬲り殺すんでしょう!」
散々な言われ様だった。
こんな事を言われ、救おうとした者に憎悪と嫌悪の目を向けられ、救っても石を投げられて拒絶される。
助けた場合、礼を言われることが当たり前だと思っていれば、この仕打ちは堪えるだろう。
助ける、と一言で言っても、命を救う・守る事が必ずしも救いとは限らない。
家族を失い、自暴自棄になった者。
難病や奇病で苦しい闘病生活を余儀なくされて安楽死を選ぶ者達の命を救っても、それは救いとは言えない。
辛く苦しい現実から逃げたくて死ぬ者もいる。
ーーー本当に助ける必要があるのか?
ーーー命を救っても賞賛される事はない。
ーーー何も得られず、誰にも認められない。
「だからどうした!」
ナバナは聞こえてきた幻聴に叫んで答えた。
「助けを求める声が聞こえて僕が助けたいと思った......それだけで戦う理由は十分だ。それがどんな結果になろうと後悔はないし、見返りも評価もどうでもいい!僕の心が正しいと思う方に僕は従う!」
ーーー瞬間、周囲の景色がその姿を変えた。
無数の悪意と絶望の中、煌めく星々が映る。
皆の笑顔を守る為に自分の笑顔を犠牲に戦い続けた冒険家がいた。
人々の正しき運命と居場所を守る為に戦った記憶喪失の料理人がいた。
戦いを止める為に戦いに身を投じた雑誌記者がいた。
人の夢を守る為に戦った狼男がいた。
親友と人々を守る為に運命と戦う事を選んだ青年がいた。
鍛え抜かれた鬼の戦士達がいた。
超高速の世界で戦う天の道を征く男がいた。
時を駆け抜ける不運な青年がいた。
人と魔の間で苦悩するバイオリニストがいた。
通りすがりの写真家がいた。
2人で1人の探偵がいた。
どこまでも届く手を求めた旅人がいた。
数多の友人と青春を謳歌する学生がいた。
希望の魔法使いがいた。
お人好しのダンサーがいた。
スーパービークルを駆る
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