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リュカ伝の外伝
今日のポピー
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った。

「ひっど〜いお義父様ぁ〜! ウルフの存在を忘れてる」
「あれは小者だろう」
それはそれで酷いが、ポピーは腹を抱えて笑ってる。

「……はぁ〜、面白い。私は困ってる妹を助けただけなんだけどね」
一頻り笑い終えたポピーは、流れる涙を拭いながらそれっぽい事を嘯いた。
事実なんだろうが額面通り受け取っては痛い目を見るだろう。

「如何言う事だ、説明しろ」
父も叔父上も……母でさえも、油断する事無く話しの続きを促す顔をしている。
勿論俺もだけどね。

「この間のご臨席の時に、一人の若者が私の可愛い妹フレイに『はぁはぁ……き、君のお姉さんの好みの男性のタイプって何? あとパンツ何色ぉ?』って迫ってたから、ビシッと私が代わりに答えてあげただけですわよ」

「パンツの(くだり)は絶対ウソだ」
「で、貴女は何と答えたの?」
父さんに完全否定され、母さんに促されてるが、当人は楽しそうだ。

「勿論『リュリュは実の父親が大好きなド変態女だから、好かれたいのなら実の父親になりなさい』って……」
「……言ったのか!?」
まさかな……

「言う訳ないでしょ! 私とリュリュの関係性は知られてないから、あの娘がド変態扱いされても問題ないけど、フレイは実の妹として周知されてるのよ。あの()まで奇異の目で見られる訳にはいかないでしょ」
一応そういう常識は持ち合わせてるんだ。

「じゃぁ何て言ったのかしら?」
「え!? あ……いやぁ〜……真逆……の事……かなぁ?」
真逆? それで、ああなるのか?

「真逆って……オカマが好きとでも言ったのか?」
「オカマじゃ無いわよ、女々しいだけよ!」
あの村の男共は大分逸脱した捉え方をしてるな。

「お前……何でまたそんな事を? そんなにリュリュを不幸にしたいのか?」
「何言ってるのお義父様。逆ですわ! 私は全ての妹に幸せになって欲しいと、常日頃から思ってるわ! お兄ちゃんは例外だけど(笑)」
笑えない。

「じゃぁ何で!?」
「考えてもみてください。あの()の理想の男性像より、いい男がこの世に存在すると思いますか? ねぇお義母様。あんないい男、他には居ないでしょ!」
「え! あ……うん……まぁ……」

「そうなのよ! もうつまり、あの()が結婚するには、妥協して男のレベルを下げないとならないのよ。お義母様もそうでしょ?」
「え〜……その質問、答えなきゃダメ?」

「いやマリア、もう答えは解ったから大丈夫だ」
「あらヤダ、倦怠期かしら」
誰の所為だ!

「話を戻すが、男共のレベルを下げるのに『女々しい男』ってのは、些か下げすぎじゃぁないのか?」
「解ってないわねお義父様は……何時(いつ)だって! だから|HH《ヘッポコ・ヘンリ
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