144 冬田の我儘
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ませんわ!」
「何をぬかすか!」
テレジアは剣を抜いた。そしてその剣を地に刺す。
「この宝剣が生む結界で汝を撥ね返させてくれる!!」
テレジアは剣から結界を発動させた。この結界は悪しき者を撥ね出す力があり、アントワネットも弾き返せる・・・、筈だった。
「お母様、同じ手がもう通用すると思って?」
アントワネットはその場で動かなかった。
(なぬ!?聞かぬ?)
アントワネットはハープを出す。
「何時、新たな力でも手に入れたか?」
「お聞きになります?これですわ」
アントワネットは一つの物体を取り出した。
「これと私のハープを組み合わせればお母様も昇天、いや、地獄行きですわね」
アントワネットは薄汚い笑みを浮かべてハープを弾く。
(く・・・、もう私にこれ以上の事は無理か・・・!!ならば・・・!!)
テレジアは宝剣の力で瞬間移動を試みた。しかし、宝剣は移動させたが、自身はなぜか転移しなかった。
「粛清の音楽を!」
「ああ、己・・・!!」
テレジアは消滅した。
「愚かなお母様・・・。この赤軍とやらから貰った道具、本当に役立つわね・・・」
アントワネットは次に進む。
(そういえばあの皇帝もこっちに出向いてるとか・・・。私とは馬が合わないようだけど・・・)
フローレンスは告げる。
「それでは私の話はここまでとなります。それでは・・・」
「あ、ま、待って下さあい・・・!!」
冬田は挙手した。
「何ですか?」
「私、やっぱり藤木君の救出の班にさせてくださあい・・・」
「は?」
「私、そっちがいいんです!!」
「しかし、貴女は領土攻撃班です。変更は私からの指示がありません限り認めません」
「でも、私大野君とがいいのお〜!」
冬田は訴えた。
「貴女まで何です!駄々をこねれば思い通りになりますとお思いなのですか?指示に従いなさい!」
「お願いします!大野君と一緒にさせてください!」
冬田は涙目で訴え続ける。その時、バチン!と平手打ちの音が響いた。
「あの孫好きジジイに便乗して自分まで我儘言えば許してくれると思ってるのか!?輪を乱す気か!?」
三河口が怒鳴った。
「健ちゃん!」
ゆりは止めようと声を掛けたが、三河口はそのまま続けた。
「お前は赤軍や戦争主義の世界の人間の計画を食い止める為に来たんじゃないのか!?デート気分で異世界に来たのか!?」
「だってえ、大野君転校しちゃうんだもおん・・・」
冬田は泣きながら言った。
「大野君が好きだから役割を変えてくれなんてそんな都合の良すぎる事が簡単にできるか!?そんなに命じられた事が気に入らねえなら元の世界に帰れ!!」
かよ子は三河口がこんなに感情的に叱責する様を見るは杉山と決闘して以来だった。三河口は優しそうで
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