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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第92話:希望を掴む為に
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な光明を見ていたのである。
「さて、どうしたもんか……」
とは言え簡単にはいかない事も確か。颯人はここからどう状況を好転させるかを考えつつ、未来と対峙する。
そこで切歌が未来に向けて叫んだ。
「止めるデス! 調はアタシ達の大切な――」
『仲間と言い切れますか?』
「ッ!?」
このままでは調を本当に巻き込んでしまう。切歌は未来に攻撃を止めるように言おうとしたが、通信で割り込んできたウェル博士の発言に言葉を詰まらせた。
『僕達を裏切り、敵に利する彼女を……月読 調を、仲間と言い切れるのですか?』
切歌は反論したかったが、思う所があったのか是と答える事が出来なかった。
「――違う……。アタシが調にちゃんと打ち明けられなかったんデス。アタシが……調を裏切ってしまったんデス――!!」
懺悔の様に言葉を紡ぐ切歌。苦しそうに答える切歌に、調が声を掛けた。
「切ちゃん! ドクターのやり方では、弱い人達を救えない!!」
『そうかもしれません。何せ我々は、降りかかる災厄にあまりにも無力ですからね。聖遺物とシンフォギアに関する研究データは、こちらだけの所有物ではありませんから。アドバンテージがあるとすれば、精々このソロモンの杖!』
突然上空のエアキャリアから光が放たれ、あちこちがノイズだらけになる。
再びノイズが出現した事に、颯人は思わず舌打ちした。
「チッ、またノイズをバラ蒔きやがって……」
状況は振出しにほぼ戻ってしまった。メイジの追加は今の所来ていないが、来ないとは言い切れない。
翼が調を気にしながら、ノイズを迎え撃ち颯人もそれを援護する。
その時、切歌が颯人にアームドギアで斬りかかった。
「おっと!」
「こうするしか、何も残せないんデス!?」
ウィザーソードガンで受け止めた颯人に対し、切歌が余裕のない声で叫ぶ。彼女の言葉の意味が分からず、颯人は思わず首を傾げた。
「何の事?」
『そうそう、それそれ。そのまま押さえていてください。あとは彼女の仕上げをご覧じろ!』
調子づいて声高らかに言うウェル博士。目前の切歌と周囲のノイズ、そして少し離れた所の未来を見て、颯人は小さく溜め息を吐いた。
「はぁ……しょうがねぇ。アドリブ全開で行くしかねえか」
「え?」
目前で呟かれた颯人の言葉に、切歌が思わず首を傾げる。
それを無視して颯人は本部に通信で話し掛けた。
「おっちゃん聞こえる? 今すぐ響ちゃんを出してくれ!」
『なんだとぉッ!?』
突然の颯人の指示に弦十郎が狼狽えた。今の響を出撃させるなど、無謀にも程がある。死んで来いと言っている様なものだ。
颯人がそんな事を口走った事が、弦十郎には信じられなかった
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