暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第92話:希望を掴む為に
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 場面は戻って、颯人は空中から海面の上をホバー移動する未来との撃ち合いを続けていた。
 銃撃しながら、颯人は未来はあまり接近戦には向いていない事を見抜き徐々にだが距離を詰めていく。

 そしてある程度距離が縮んだところで、ウィザーソードガンをソードモードに変形させ斬りかかる。未来はそれをアームドギアで受け止めるが、颯人は巧みな剣技で未来のアームドギアを弾き彼女に向けて手を伸ばす。

 そこに別方向から魔法の矢が飛んできた。

「チィッ!?」

 颯人は行動を中断し、未来から距離を取りながら魔法の矢を避ける。その最中に矢が飛んできた方を見れば、そこにはライドスクレイパーに横座りをしたメイジ姿のメデューサが宙に浮いていた。

「ったく、肝心なところで邪魔するのが好きだな。メデューサ?」
「失礼な奴だな? 折角その娘を助けてやったと言うのに」
「はぁ?」

 メデューサの言葉に首を傾げる颯人。メデューサはそんな彼に蔑みの目を向ける。察しの悪い、愚かな男とでも思っているのだろう。

「お前達がその娘を取り戻そうとするなど簡単に想像できる。それを簡単に許すとでも思うのか?」
「……カッ! 要は未来ちゃんに何か仕込んでるって言いたいんだろ? 回りくどい言い方だぜ。もっとシンプルに言えねえのかよ」

 颯人だって、奴らが未来に何も仕込んでいないなどと言う甘い考えを持ってはいなかった。と言うより、メデューサがあちら側についているのなら、何かしら仕込んでいて当然だとすら思っていた。

「大方、ギアを無理張り引き剥がせば未来ちゃんがただじゃ済まないって事だろ? んな事を態々言いに来るとは、お前も暇だねぇ? ってか、それこそ余計なお世話なんだけど?」
「何だと?」

 怪訝な声を上げるメデューサを鼻で笑い、颯人は再び未来に接近した。未来が颯人を迎撃する為に光線を放つが、颯人はそれを紙一重で回避すると未来の体を左手で掴み右手をハンドオーサーに翳した。

〈テレポート、ナーウ〉

 颯人は未来と共に再び先程の甲板上に転移した。突然戻ってきた2人に、翼が切歌を警戒しながら目を向ける。

「颯人さん!」
「翼ちゃん、悪いがその2人連れて離れてくれ! 巻き込まれるぞ!」
「えっ!?」

 翼に一瞬颯人が気を取られた隙に、未来は光線を放ちながら颯人から距離を取る。無数の光線が流れ弾となって飛んでくる様子に、翼は切歌と生身の調に気を遣いながら凌ぐ。
 当然颯人もそれを黙って見る事は無く、自分も回避しながら翼は元より現時点で一番巻き込まれたらヤバイ調を守る為場合によってはウィザーソードガンを使って危ない光線を弾いた。

 すると突然未来のギアが変形した。鉄扇を収納し、脚部のギアを展開し円形に変形させる。
 形成された円
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