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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第三百二十四話 総帥さんその三

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「必ず」
「つかれるんですね」
「そうしたいです」
「そうですか」
「ですから今年も今から」
「つかれますか」
「はい」 
 こう僕に答えてくれた。
「そうさせてもらいます」
「そうですか、では」
「いさんでいきます」
 畑中さんはにこりと笑ってだった、杵を持たれて。
 年齢を全く感じさせない、それこそ十代二十代にも負けない位の動きでお餅をつかれた。しかもお餅を幾つもだ。
 これには香織さんも驚いて僕に言ってきた。
「あの、畑中さんって」
「うん、ああしてね」
「九十代なのに」
「やっぱりね」
 何といってもだ。
「ずっと鍛錬されているから」
「剣道の」
「何しろ十一キロの木刀を毎朝千回二千回に」
 これだけでも凄いけれどこれだけじゃない。
「スクワットも同じだけだから」
「それでなのね」
「ああしてね」
「つけるのね」
「やっぱり鍛錬してると」
 それならだ。
「お歳でもね」
「動けるのね」
「うん、九十代でもね」
「凄いわね」
「普通は無理だよ」 
 九十代で畑中さんみたいに動くことはだ。
「まずね、けれど」
「鍛錬されているから」
「それでだよ」
「ああしてなのね」
「動けるんだ、やっぱり身体を動かしてると」
 それならだ。
「違うよ」
「そういうことね」
「それも十一キロの木刀を千回二千回で」
「スクワットもそれ位だと」
「もう違うよ」
 それこそだ。
「お身体がね」
「鍛え方が違うのね」
「六十でもこんなの出来ないよ」 
 僕が思うに五十でも相当だ。
「プロレスラーは兎も角として」
「レスラーの人は特別よね」
「あの人達は六十歳でも現役の人いるよ」 
 ジャイアント馬場さんがそうだった、この人の若い時は巨体からは想像出来ないまでに動きが速かったらしい。
「そうした人達はね」
「畑中さんみたいにトレーニングしているのね」
「むしろ畑中さん以上にね」
「そうなのね」
「けれど」
 普通の人はだ。
「そんなのしないしまして九十代になって」
「畑中さんみたいなことはされないのね」
「あの人の木刀十一キロあるから」 
 普通の木刀で一キロ位か、重くて二キロか。竹刀もそれ位か。
「それが十一キロだろ」
「持つだけで大変よね」
「それを毎日千回二千回だから」
 それだけ素振りをされるからだ。
「尋常じゃないよ」
「若い人でも相当よね」
「かなりの握力に」
 木刀を握るそれにだ。
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