143 機械の攻略法
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石松は「この地」に戻って来た事を懐かしく思った。
(親分や大政、小政は元気にしているであろうか・・・)
石松が嘗て自分が住んでいた地域は戦争主義の世界の人間に占領されてしまい、本部付近の地へ引っ越していた。その時・・・。
「おお、石松じゃねえか!」
「この声は・・・、増川仙右衛門ではないか!」
石松は子分仲間と再会した。
「よく戻って来たな!」
「今、次郎長親分や皆の衆は無事であるか!?」
「ああ、今、何とか俺達の仲間は誰一人かけてねえ。だが、奴等はひっきりなしに攻め手やがんでえ、ついこの前、アントワネットとかいう西洋の女が侵略しておる!!」
「アントワネット・・・!!」
石松はその名を覚えていた。アントワネットは敵の世界の者となったが、娘のテレーズという女は今自分達がいる世界の人間だ。おそらくまた娘を無理やり引き抜いて調教するつもりだと石松は見抜いた。
「で、アントワネットはどのような状態だ!?」
「あやつは防壁を張った連中どもを殺して突き進んでおり、その母上方が止めに行っているとの報せが来ているのだが・・・。」
「我々も止めに行かねばな・・・」
「ああ、まずは皆に顔を合わせろや」
千右衛門は石松を移転後の屋敷に連れて行った。
「親分、皆、石松が帰ってきたでい!」
「石松、無事だったか!」
大政や小政、綱五郎、吉良の仁吉、大野の綱吉などの仲間がその場にいた。
「ああ!」
「石松、よくぞ帰ってこられた!!」
親分の次郎長が涙して子分との再会に涙した。
「親分、今、此方の戦いも激しくなっておられると聞きました。あのアントワネットとやらがまた暴れておるようですね」
「ああ、今奴の母上なる者が止めに行っておるが、加勢は必要であるな」
「なら、今・・・!!」
「早まるな、石松!」
「え!?」
「今、無理に加勢しても返り討ちにされやすい!フローレンスやイマヌエルの支持を仰ぐのだ!」
「へえ、畏まりました」
石松は今後どのように動くのか緊張が高まった。
「石松。あんたは『あっちの世界』でも頑張ってんじゃないか。今はちと休みなよ」
次郎長の妻であるお蝶が石松を落ち着かせた。
「ああ、そうであるな・・・」
しかし、石松にとっては嘗ての清水の地でも問題は起こっていた。何しろ大野けんいちと杉山さとしが喧嘩した事に関して今、彼らがどのような状態か気がかりあったのである。
イマヌエルが本部に戻って来た。
「イマヌエル、お疲れ様です」
「ああ、日本政府の方は大変な事になっていたよ。憲法改正を確実に公表させる為に赤軍の政治委員を付けていたんだ」
イマヌエルは足立正生と吉村和江を担いでおり、その場で降ろした。その時だった。
『正生!!和江!!応答しなさ
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