パスパレライブ
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友奈の隣に座っている真司と目が合った。
「真司さん」
「何?」
「そういえば真司さんもスクーター持ってたよね?」
友奈のバイト代と組み合わせて、スクーターを購入したと聞いている。
それはきっと、今もラビットハウス近くの駐輪場に停めているのだろう。真司も、隠すことなく頷いた。
「ああ。そうだけど……あれ?」
すると、真司は何やら嫌な予感がしたかのように日菜を見る。
日菜は、すでに明るい眼差しで真司を見上げている。
「これ、俺が日菜ちゃんを連れて行くパターンじゃ……」
その通りと、日菜が何度も頭を縦に振る。
「ええ……俺、今日特売日に行きたいんだけど。友奈ちゃんも、そのために今日急いできたって……」
「私はいいよ」
無情にも、友奈はにこやかに答えた。
「可奈美ちゃんが手伝ってくれるから!」
「私今日まだ仕事終わってないよ!?」
だが、それが同意と思ったのか、日菜は「ありがとー!」と礼を言う。
「なあんだ……これで間に合う! 皆もこれでるんってなるよね!」
「いや、俺まだやるって言ってないから! 今夜勤明けって言ったじゃん!」
すでに、真司も断ることができなくなっているようだった。
「よ〜し! レッツゴー! 見滝原ドーム!」
そのまま、友奈との特売ではなく日菜に連れて行かれる真司を見送って、可奈美は呟いた。
「これ……私のせい?」
「大丈夫だよ! このあとの特売は、私と可奈美ちゃんで行けばいいから」
「だから私今日夕方までシフト入ってるよ!」
「そのあと私も真司さんを追いかけるからね」
だがその後、少し可奈美が目を離している間に、友奈は机に突っ伏してしまった。
「あ、日菜ちゃんコーヒー代……」
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